1/fって何すか。2018.04月号
<#49 中学生の頃の話-F先輩今何してる->
中学の三年間暮らしていた学生寮は一部屋が8人部屋で、中1~中3まで2~3人ずつごちゃ混ぜでした。部屋で音楽を聴くときは基本的にイヤホンで聴かなければならないのですが、中学3年生だけ部屋の中でもCDコンポからそのまま音を出して聴くことが許されていました。部屋の先輩と音楽の趣味が合わなかったら一年間地獄です。センスの良い先輩と同じ部屋なら毎日クラブやライブハウスのようです。
私が一年生のときの三年生のK先輩は“広瀬香美”さんのファンでしたので、年がら年じゅう“広瀬香美”が流れてました。真夏の日でも「ゲレンデがとけるほど恋したい」が流れていましたし、男子校の思春期真っ只中に「ロマンスの神さま」が鳴り響いてました。鹿児島に雪降んないし…誰に恋すんのよ…とか心の中で思いながら二段ベッドの上に寝っ転がり強制的に聴かされていました。
私が二年生のときの三年生のF先輩は夜な夜な「広島カープの応援歌」を流す野球部のキャプテンで、こうなるともう一年前の広瀬香美が恋しくなってきます。
で、ようやく私も三年生になり、203号室の代表DJを任される日がきました。4月某日、初めてコンポからイヤホンを抜き、音楽を流した日のことを覚えています。最初に流したのは「ABBA」の「ダンシングクイーン」でした。私は当時はまだそれほどロックに傾倒していませんでしたし、今でも好きな曲です。ほかの部屋の人もこの曲を気に入ったようで、かなり局地的な「ABBA」のブームを引き起こしました。私も定期的にこれを流すものですから、203号室は「アバ部屋」と呼ばれていました。
いまあの学校の寮では何が流れているんだろうなとふと思います。そもそも音楽聴いているかな。「テスラは泣かない。」を流してくれるセンスの良い三年生はいるのかしら。
新年度が始まりましたね。我々テスラは泣かない。は10周年。5月末にはアルバムリリース、そして6月からは全国ツアーが始まります。心地の良い「テスラ部屋」を作れるように準備をしております。今年度も何卒よろしくお願い致します。
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