1/fって何すか。2017.3月号

<#36 BGMについての考察>

いつも行っているプール。
爆音で音楽が流れてて、おそらくその日の監視員の人が好みのプレイリストをつくって流しているんだと思います。プールに行き始めて長いので、だいたいこの人が監視員のときはひたすらEDMが流れるとか、年長の監視員のときは往年のヒットソングがひたすら流れるとか分かってきました。

その日はプールに5歳か6歳くらいの女の子と、そのお父さんが来ていて、おそらくお父さんは水泳のコーチもしているらしく、女の子にスパルタ指導をしていました。どうやら、大会が近いようでした。

かなりピリピリした雰囲気で女の子は何本も何本も泳がされていて、いよいよ泣き出すんじゃないかなと思いながら見ていました。
見ていたというか、女の子の方が圧倒的に私より泳ぐのが速いので、下手に女の子の前を泳いでしまうと、邪魔をしてしまうから、できるだけ女の子の後を泳ぐように注意を払っていたのです。私は何の大会も控えていないので。

音楽は相変わらず流行りのJポップが流れていて、これが洒落たジャズだったりしたら良いのになあとか思っていた矢先に流れ始めたのは、安室奈美恵さんの「HERO」でした。昨年のオリンピックシーズンにテレビでずっと流れていた曲です。

するとどうでしょう、なんだか、その親子がとても神々しく見えて来ました。
なにか感動的で壮大なドキュメンタリーを見ている気分になってきたのです。

頑張れ女の子。頑張れお父さん。頑張れ俺。

音楽はものの景色を一変させます。名作といわれる映画やドラマも、実は後ろで流れているBGMがものすごく良かったりします。映画「E.T」や「ジュラシックパーク」「シンドラーのリスト」などのスピルバーグ作品や、あの「スターウォーズ」の音楽を作っている人は同じ作曲家で、ジョンウィリアズがその人です。そして、ジョンウィリアムズはアメリカで開催された過去三回のオリンピックの全ての開会式テーマ曲も担当しています。

何気ない日常生活にも音楽を添えるとドラマチックになるかもしれません、そして私もそんな音楽を作れたらなあと思っています。2020年にむけて。

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