そもそもロシア(ソ連)でなぜ共産主義が受け入れられたのかエマニュエル・トッド先生に聞きに行こう
ウクライナへロシアが侵攻して1年超、権威主義的大国ロシアの動向に目が離せない状況ですが、私にとってはロシアでなぜ共産主義が誕生、受け入れられたかが長年の疑問でした。
家族人類学という視点から解き明かしたのが、フランスのエマニュアル・トッド先生です。氏はかつてソ連崩壊を予言し、近著「第3次世界大戦はもう始まっている」でロシアのウクライナ侵攻に鋭い分析も行っています。
まずエマニュエル・トッドは
・家族構造とイデオロギー(政治経済体制)は一致する
・近代以降の各社会のイデオロギーは「農村社会」の家族構造によって説明できるとしました。
また ロシア政府系メディアのRUSSIA BEYONDは「なぜロシア人は共産主義者になったか」についてロシアの歴史学者のアレクサンドル・プルイジコフ氏の以下の論を紹介している。
なるほど、納得行きますね
だからトッドはイギリス・フランス・アメリカなどの核家族(結婚後は親から独立、個人主義、自由経済を好む)社会では共産主義は受け入れられないと。
また家族構造の違いからくるロシアとウクライナの違いをこう述べています
共産主義を受け入れたロシア、そしてロシアとは全く違う家族制度を持ってきたウクライナとの関係、いずれも家族が成り立ってきた歴史、社会があってこその問題と教えてくれます
ロシアのウクライナ侵略は言うまでもなく許されないものです。国の発展段階に差があるのはやむを得ないことですが、紛争、戦争を未然に防ぐには歴史だけでなく家族構造の違いにも世界の叡智に学ぶ姿勢が本当に大切だと改めて思います
ちなみにエマニュエル・トッドの著作は現代を理解する必読の書が数多くありますが、
ロシアメディアのRUSSIA BEYONDは政府系メディアですが文化的側面を中心に伝える面白い記事が沢山あります
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?