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敬語トレーニング ―確認テストに挑戦5ー

これだけは覚えておきたい敬語表現ばかりを集めた確認テストです。
基本シリーズ20問と応用シリーズ10問があります。

一日1問ずつでもいいので、自分のペースで挑戦してみてください。
解いていくうちに、これまで曖昧だった部分がきっとクリアになるはずです。

応用シリーズ 1 (問 1~問 5)

基本シリーズ20問、お疲れ様でした。続いて、応用シリーズにもぜひ挑戦してみてください。

応用シリーズでは、実際の場面でとっさに適切な敬語表現が使えるかどうかを確認していきます。問題を見て、すぐに声に出して言ってみましょう。


問1 適切な表現に改めて、すぐに言いましょう。


(上司に) 私もこれから会場に行くので、ご一緒に参りましょう。


【解答例】

私もこれから会場に参りますので、お供いたします/お供させていただきます。

【解説】

「ご一緒に参りましょう」では、上司にも「参る」という謙譲語を使っていることになり、不適切です。また、「一緒」も、上司と自分を同列に扱っているように聞こえてしまい、不適切です。
従って、どちらも使わずに、「お供いたします/お供させていただきます」とします。同様に、「ご一緒します」という表現も使いません。「お供いたします」としましょう。


問2 適切な表現に改めて、すぐに言いましょう。

(上司に) 1)研究会の後に懇親会がありますが、2)参加しますか。

【解答例】 

1)研究会の後に懇親会がございますが、
2)ご参加になりますか/ご参加なさいますか/参加なさいますか/参加されますか。 など

【解説】

「ご参加されますか」という表現をよく耳にしますが、「ご...される」=謙譲語「ご...する」+尊敬語「...れる」の表現と考えられ、尊敬語としては不適切とされていますので、注意しましょう。



問3 適切な表現に改めて、すぐに言いましょう。


(取引先の人に) あしたまでに返事をもらいたいのですが。

【解答例】

恐れ入りますが、あすまでにお返事をいただきたいのですが/いただけるとありがたいのですが。 など

【解説】

「恐れ入りますが」はクッション言葉の一つ。クッション言葉は、相手に言いにくいことを伝えたり、依頼をしたり、たずねたり、あるいは断ったりする際に最初に言う言葉です。クッション言葉を使うと、ストレートな印象を避け、相手を気遣う丁寧な表現になります。

主なクッション言葉は次のとおりです。上手に使いたいものです。
「恐れ入りますが」
「申し訳ございませんが」
「お手数ですが」
「失礼ですが」
「せっかくですが」
「心苦しいのですが」
「あいにく(ですが)」
「申し上げにくいのですが」
「残念ながら」
「お差し支えなければ」
「もしできましたら(可能でしたら/よろしければ)」
など。


問4  適切な表現に改めて、すぐに言いましょう。

(お客様に) 木村さん、おりましたら、受付まで来てください。

【解答例】

木村様、いらっしゃいましたら、受付までお越し(おいで)ください。

【解説】

「おる」は「いる」の謙譲語で、お客様には使えません。尊敬語「いらっしゃる」を使いましょう。
また、「来てください」は丁寧語のため、お客様を立てるには不十分です。尊敬語「お越し(おいで)ください」として、お客様を積極的に高めます。


問5  適切な表現に改めて、すぐに言いましょう。

(お客様に) 
1)どうかいたしましたか? 2)何かあったら、遠慮なく言ってください。

【解答例】

1)どうか(いかが)なさいましたか?
2)何かございましたら、ご遠慮なくお申し付けください。

【解説】

1)「いたす」は「する」の謙譲語で、お客様には使えません。尊敬語「なさる」を使います。
また、お客様に対して「A ランチと B ランチ、どちらにいたしますか。」「お支払いは、いかがいたしますか。」などの表現を耳にすることがありますが、決める行為をするのはお客様側ですから、やはり謙譲語「いたす」ではなく、尊敬語「なさる」を使いましょう。

2)「申す」は謙譲語IIに当たる言葉ですが、「お申し付けください」の「申す」には、謙譲語としての働きはないとされています。従って、「申し付ける」を尊敬語「お...ください」に入れた「お申し付けください」は、尊敬語としてお客様に使えます。同様に、「お申し出ください」、「お申し込みください」なども使えます。



応用シリーズ1では、実際の場面を想定して、とっさに適切な敬語表現が言えるかどうかを確認してきました。問題を見て、すぐに声に出して言えましたか。その調子で、応用シリーズ2にも挑戦してみてくださいね。

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