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私の選ぶお客様 〜わがままはいいけど理不尽はだめ!〜

昨日は、今年1月に引っ越しをしたお客様Fさんの家の庭でBBGをご馳走になりました。
Fさんは、土地探しから新築のプロデュースまでさせていただいたお宅です。
BBQが好きなご家族。見晴らしのよい大きな庭をウッドデッキ、芝、タイルにするか最後まで夫婦の意見が対立。

引っ越しまで決まりそうもなかったので、とりあえずコンクリート打っておくから、一夏BBQしてみて決めて!と保留してたんですけど
やっぱり私に相談してから決めたいということで、BBQを餌に誘い出されたというわけです。
注文住宅は竣工時8割の完成がベスト。
残りの10%は住んでみて足りない部分を足していく。
最後の10%は庭に植えた木が成長して家の顔が変わってくる。
そのことを住んでみて、すごくお二人とも実感したそうです。
注文住宅は、家のフレームが実物で見えてくると、あれもしたい、これもしたい、って出てくるものです。
Fさんの家もまぁ希望が多くでてきて、その都度、家は足し算!一度作ってしまったら引き算は出せないよ!と言い聞かせました。
リビングに造作のテレビボードを作りたいって言ったときも、作らない方が良いって!と全力で却下。結局その位置にソファー置くことにしたそうで、本当に言うこと聞いてよかったと思ったそうです笑
しかし2階のゲストスペースの間仕切りの位置を変更したいと言われたときはどうしようかと思いましたよ。
床もボードも貼ってあった状態で、今から?と思ったけど、理由が納得できるものだったからな。
寒い日に監督さんとFさんご夫婦、と何時間もそこで打ち合わせをしました。
ご主人の気づかないうちにすご〜く見積が上がった、奥様拘りのキッチンのカウンターに座り、ビールを飲みながら思い出話に花が咲きます。( ^ω^ )
「藤木さん、それでもゲストスペースの間仕切り壁、アイディア出してやってくれたじゃない」
「現場監督さんは絶対できないっていったのに」
「藤木さんって絶対できないって言わないんだよね」とご主人。
奥さんも「そうなの、設計士さんや監督さんはできないっていうのに」
「だから何でも藤木さんに相談しちゃったんだよね」と。
そうそう。私はできないとは言わない。
「できるけど時間とお金がかかる」と言う。
どうしてもやりたければ、壊して設計しなおせばいい。
だからできるけど、時間とお金がかかる、その時間とお金がどのくらいの程度なのかをきちんと話すことはできます。
できないと答えるのは、自社の都合や自分の都合を一番に考えるからだ。
お客様の都合で考えれば、できるけど、「時間とお金」がかかってもいいか?と聞くべきだ。
そこの価値をわかって褒めてくれたので、私もFさんにお返しをしました。
「Fさんはすごくわがままだけど、理不尽じゃないですよね、いつもわがままなこというけど、ちゃんと説明すれば全部理解して、判断してくれました」と。
「俺!わがままかな〜!」とご主人がいうと、奥さんは大きく頷いてました笑
先日、理不尽なお客さんのエピソードを雑談で聞いていたので、ちょうど理不尽なお客さんってどんな人だろうって考えていたんです。
私、理不尽な仕事をここしばらく感じたことがないなぁと思っていて。
昨日Fさんと話をしていてわかったんです!
”私は理不尽なことをいう人をお客様にしない”
ただのわがままと理不尽は違います。
家を探すお客様はわがままに見えることも多いけど、わがままというよりは知識・経験不足。
だから一つ一つ、先に教えてあげる。根拠を持って、根気よく、丁寧に。それを理解できる人は理不尽なことを言わない。
先手を打つことも大事で、後手で言えば言い訳にしか思われないから信用を失う。
ちゃんと正しいことを先手で伝えているのに、理解せずわがままを言う人は理不尽な客。
そういう人のために働く気にはならない。一生懸命やっても報われなさそうだもの。
結局、Fさんからはまた面倒くさいお願いをされてしまったけど、まぁ私の新たな気づきと、「誰がきてもみんないい家だって言うの!」「本当に藤木さんのおかげ、外壁にスタイルオブ東京って貼っときますか?」という言葉と、眺めのよいお庭での美味しいBBQをいただきましたので、まぁヨシとしましょうかね。











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