なぜAV新法により企画女優はいなくなる

わたしは、AV新法により企画女優はいなくなると思っています。

さらに言えば、今までのクオリティやバリエーションのAVは二度と観られなくなります。

なぜAV新法が企画女優をいなくさせてしまうのか。それは、メーカーや企画女優にとってあまりにも不都合が多い法的内容だからです。

AV新法のどこが企画女優に向いていないか整理します。

まず、AV新法の概要は以下です。

【AV新法の概要】
①契約書面交付から1ヶ月間の撮影禁止
②全ての撮影終了から4ヶ月の公表禁止
③全てのAV出演契約は公表後1年間無条件で解除可能(経過措置中は2年間)
④AV出演者は契約解除による賠償責任を負わない

【企画女優に向いていない理由①】
単体女優、企画単体女優と異なり、一般の企画女優は1ヶ月以上前に契約することは新法以前は少ないです。

企画女優はその名の通り、企画に合わせて出演するのですが、単体女優と違って出演者全員の契約をもって成立します。

例えば、乱交もので10人の企画女優が絡む企画だったとします。

この10人全員に対して撮影前1ヶ月以上まえから契約書の「書面交付」が必要です。

その全員が万全の体調で契約取り交わしの1ヶ月後のある撮影日にまとまって集まることができるでしょうか。

その間に気分が変わったで拒否することも容易です。

メーカー側からしたら、そんなリスクのある企画自体困難になります。大人数の企画は、企画女優にとって稼ぎ頭と言ってもよい仕事ですが、これがほぼ全て無くなります。

「大人数企画がなくなる=企画女優の需要が激減する」

この構図となります。

また、企画女優は単体女優と比較にならないほど飛びやすいです。メーカーにとってはリスクであり、集まれる人でその企画を書き直してやる、ということも契約書面交付の縛りにより不可能になります。

【企画女優に向いていない理由②】
全ての撮影終了後4ヶ月の縛りは、全員の撮影が終わってからようやく公表できるようになります。

1つの撮影だけで世に出る企画はほぼありません。いくつかの撮影期間で分けて出す、もしくは1日の中で区切るわけですが、全員の撮影が終わるまでは公表されません。人数が多くなればなるほど公表に時間がかかるようになります。


【企画女優に向いていない理由③④】
一番メーカーにリスクがあるのはこの項目になります。

出演者から一方的に取りやめを宣告される可能性があります。その上、出演者への賠償責任を求めることは不可なので、メーカー側が全て負担することになります。

撮影に使ったスタジオ代、男優さん、他の女優の出演料、編集費用、すべてがメーカー負担になります。

そのリスクを1年間負い続けなければいけないので、メーカーとしては企画女優を使いにくくなります。

企画女優のメリットは使い勝手の良さ、デメリットは色々な面で不安定。
この使い勝手の良さを全て打ち消すのがAV新法の内容です。

【企画女優の現状】
AV新法施行後、仕事が激減しました。
その後仕事の数は回復することはありません。

仕事の数が激減したということは、すでに一般企画女優のレベルでは淘汰が進んでしまったということです。

仕事がなければ生きていけないので、他の職業に鞍替えすることになります。

一度この業界を去ってしまった人は、ほとんど戻ってきません。新しい仕事で生活をし、それをまた捨ててこの業界に戻るというのは出演者にとって多大な負担です。

すでに生活苦で何人もの企画女優は転職を余儀なくされています。


好きだったAVの仕事を奪われ、生活苦に追いやられている現状を1人でも多くの人に知っていただきたいです。

AV業界に携わる人への社会的人権を取り戻し、向上させるためにお力添えをいただけること。

ひとりひとりの行動がこの世のなかを変える力になります。

ひとりでもたくさんの人にこの声が届きますように。

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