現役ドラフトの問題点と過去作った提案

選手会が現役ドラフトの導入を要望している。メジャーではルール5ドラフトと呼ばれる制度。KBOでも変則的ではあるが実施されている。

選手会から後押しを要請されたが、どのような提案がなされてるのかすらちょっと見えてこないと後押しのしようもないのが現状だと思う。もちろん交渉事で、交渉先はファンではなく球団なので明らかにできない部分があるとは思うが。

当マモノコミュでは16年に「日本版ルール5ドラフトを考える」と題して「じゃぁどのようなルールだったら選手を救えるのよ?」を考えた。

まず誰を救えばいいのかという当たりをつける作業から行った。

16年当時で対象となったのが

G大田泰示 (26)Bs巽真悟(29) F新垣勇人(31) YS鵜久森淳志(29)SB塚田正義(27)などにもっと早く新しい場所を提供することができなかったのかと。実際大田、鵜久森は新天地で一定の活躍ができている。

その上で当時考えた提案がコチラ

マモノ案NPB版現役ドラフトルール

1.「高卒以下は入団6年、大卒以上は4年が経過した選手(育成期間含む)で1軍登録日数200日以下、当年登録日数80日以下の選手がルール5ドラフト対象選手となる。」
当年登録日数を設けたのは、「手塩にかけた選手がその年にブレイクした途端に移籍しちゃいました」という状況を防ぐため。

2.「球団のプロテクトは1人まで認められるが以降2年間はプロテクト使用不可。」
当コミュでは由規ルールと呼んでいた。ケガで出られない間に対象選手になってしまい、復活を遂げたにも関わらず即移籍となったら球団的には目も当てられないのでそのための救済措置。これを作らないとけが人をすぐにほっぽりだす球団が出てしまうので選手にとっても良くない事と感じた。

3.「入団選手1年目はシーズン80日間1軍登録の義務付け(制限日数を下回ることが確定したその日から1軍登録枠が1つ減る)」
これは「何でもかんでも取れば良いわけじゃないよ」という球団側への枷に当たる部分。これを入れとかないと何人も選手を獲得して使わないという事ができてしまう。「シーズンは後ろが決まらないのでこの案はむずかしいのではないか」という意見も頂いた。日数ではなく試合数にするか、他の罰則が必要かもしれない。

4.「46日以上の怪我による離脱の場合は医師の書面NPB届け出により枠の上記ルールの適用外を認める。」
なぜ「46日」にしたかは忘れたが大体骨折とか靭帯の部分断裂だとこれだけの離脱期間になる。例えば死球による離脱など不意のトラブルでケガをした場合は流石に可哀相ではあるのかなと。

5.「獲得選手は1球団2人まで」「選手を獲られる球団は3人目以降の拒否が可能」
乱獲の防止。ヤクルトなんか3人も4人も獲られると戸田が回らなくなる。逆にSB等は余裕があるので3人越えてもなんとかなるんじゃないかと。

6.「指名はウェーバー順」
一応戦力均衡が大前提になると思うので。

7.「戦力外からの獲得選手は2年間現役ドラフトにはかからない」
今年追加したルール。獲得してシーズン後半芽が出てきたにも関わらずドラフトでいなくなるという状態を防ぐため。

以上を現役ドラフトのルールとして設定した場合、16年の該当選手が中々面白かった。

2016ルール5ドラフトを 考える (7)

例えばタイガース秋山やソフトバンク甲斐などのちのちブレイクした選手、田代や中川など実際に移籍先で結果を残せた選手もいる。彼らをもっと早く移籍させてチャンスを早く与えることができる制度と考えると中々面白い。

今年でいうとどうか。当コミュでもお世話になっているワイジェイ氏に調べてもらった。

2016ルール5ドラフトを 考える (8)

2016ルール5ドラフトを 考える (9)

広島の高橋大、西武の相内、呉、オリのラオウ杉本、そして楽天の和田恋あたりはかなり面白い人選になるだろう。楽天の和田に関しては移籍直後にまた移籍ということになるが、プロテクトの対象にしても良さそうだし、それ以前にもっと移籍後の出場機会が増えてたかもしれない。

こちらがスライドになるのでお暇でしたらご一読を。なんにせよ出場機会の得られない不遇な選手が救われる制度になって欲しい。

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