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2021-05-30 まだ紙一重の勝負ができてるということ Bs8-7Ys #049

一時逆転2点差まで突き放すも再逆転を許す展開。基本バッテリーのリードってもんは「勝負するか」「避けるか」の2択くらいに考えたほうがわかりやすいと思っているが、今日はバッテリーからすると「避ける」判断が出来なかった試合だったのかなぁと。

まず石山が連打を浴びた時点で感じる「今日は良くない石山だ」って空気。気持ちはわかる。犠打で二三塁。このあと福田に対してフォークを落としきって空振りを奪うまでは良かった。問題はその後。

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3球目の見逃し方が、あからさまに振り遅れてはいたんだ。その上でもう1球内角を続けて追い込むまでは良かった。ただ、そのあともう1個は結果として欲張りすぎてしまったなぁと。さっきいい落とし方が出来たフォークを使わずに打たれてしまうとちょっと後悔は残るやつだったかなと。

1点差で一三塁。出てくるのは吉田正尚。ここで高津監督もカードを切る。ここに異論は無い。打者4人までは考えたくなるくらい昨日はいいピッチングだったから。ただ、今回は吉田正、杉本と続く打順。左の高打率吉田と右のパワーヒッター杉本。満塁のリスク込みでどっちと勝負するかで言えば、マクガフの場合は、それでも杉本だったのかなとも思う。

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3ボールの時点でもう勝負を避けるのも手だったがインのカット、アウトコースのストレートがキレイに決まってしまったが故に欲が出た。もう1球ストレートを外に投込もうとしたと思うがまさかのコントロールミス。恐らく1球コースに投げさせファールを打たせたあと落とすという轍を踏みたかったようにも見えたが裏目に出てしまった。

ただ、この勝負だけ見るとほぼバッテリーの責任だけにされがちだけど、そもそもスアレスの立ち上がりが悪すぎた事、更に遡ってスタメン松本友が試合に出ずに交代したことで守備固め兼代走渡邉のカードを試合開始早々に使うことになってしまったことが最後まで尾を引いた試合でもあった。松本友もここまで頑張ってただけにせっかくのチャンスをこのタイミングのケガで逸してしまったのは残念だよ。松本友は張りという話なので次取り返すような一打に期待。

一方で取捨選択がうまくいった勝負もあった。6回ウラの今野のマウンド。先頭打者伏見に粘られた後。左打者2人を抑えたあとの取捨選択。左の吉田か右の杉本か。

一択というのはもう吉田正尚をなんとしても抑える。四球の選択肢は無いということ。根拠は「今野の対左の信頼」に尽きる。対左被打率.079、打数の半分が奪三振。いくら吉田正尚でも今の今野ならいけるんじゃないかと。右はave.263。そして今日内角の難しいところでホームランを放っているラオウ杉本の方が怖いという判斷。

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結果粘られながらも5球目6球目のストレートからアウトコースで空振りを奪えた。逆にこの残像が残っていたが故に欲が出たのかもしれないが、大変おもしろい勝負だった。

逆に言えば、こういう紙一重の勝負が今のヤクルトは出来ているということ。昨年はその欠片も見せることが出来なかったからね。当時の戦力を考えれば致し方ない事ではあるんだけど。

ちょっと中継ぎ陣に疲れが見え始めている中で、再編は必要だとも思う。が、奥川、金久保と先発を育成しながら中継ぎまで整えていくのは簡単じゃない。そんな中、よくがんばって運用してるよ。

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