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2021-10-24 最後の最後に輝いた原樹理と15年を思い出した円陣と Ys4-6G #140

M3から足踏みが続く中、1週間ぶりの勝利。勝ちを1つ奪うことのいかに難しいことか。今日はチームが苦しむ中、チームで一番もがき苦しんできた投手が輝いた。

原樹理は今のチームで一番「負けてきた投手」だ。単純な負け数なら勿論カツオさんやライアンの方が多いが、原樹理は18勝に対し36敗。借金18。近年では稀に見る負け方になる。現代プロ野球においてこれだけ負けられるのはめずらしい。普通はその前に2軍にいくなりクビになるなりするから。これだけ負けても投げられたのは援護運と無さと期待値の現れでもある一番登板数が多かったのがよりによって96敗した17年だからね。

昨年はイニング数わずか17.1回。背水の陣で望んだ今年も序盤に出遅れ、戦力外も頭によぎる中、後半はとにかく四球を出さない素晴らしいピッチングが続いていた。今日は初回で吉川、丸に連続四球。良くない原樹理がまた顔を出したかに思われた。

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今日運が良かったのは1球すこぶるいい球があったことだ。アマチュア時代からの必殺技。シュートボール。今日はこの球のキレが素晴らしかった。内角にしっかり投げきり岡本から空振りを奪う。

ここから徐々に調子を取り戻す。ただいつもどおり援護点が無い中で迎えた岡本への2打席目。

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ボール先行からチェンジアップでカウントを奪った後の球。何を選択するかと思ったらまさかのフロントドア。頭の中にシュートがあるとこの球には手が出ない。配球の勝利であり、投げきった原樹理の勝利だ。

最後6回に崩れたもののやっと先発が試合を作ることができた。最後の最後に原樹理は輝いた。

原は「形はどうあれ、何失点しようが、終わった時に相手より1点でも多く得点していれば勝ちなので、みんなで精いっぱい頑張る」

ヒーローインタビューでのコメントはここまで勝ちに見放されきた原樹理が言うから重みが違う。

最後にちょこっとだけ。

15年の優勝を知るファンは皆「懐かしい」と感じたと思う。

試合前の円陣で、ヤクルトナインが肩を組んだ。プロ野球では珍しく、発案者は声出し係に指名されたユウイチ。「肩を組んでください。目を閉じてください。打ったとき、守ったとき、投げたときのこと、最後は勝ったときのことをイメージしてください。できましたか?さあ、元気出していきましょう!!」と気合を入れた。

こんなのも作ったな。

そして勝利後のヒーローインタビュー。

村上は試合後のヒーローインタビューで「(試合前の円陣は)走塁、打撃、守備と全ていいイメージを想像してやっていこうと会長(中村)が声を掛けてくれた。(なぜ肩を組んだ円陣をしたのか)僕は知らないですけど、2015年に松元コーチがちょうど巨人戦でやったみたいで。その話を僕たちも聞いてますし。多分それです」とコメント。

ムーチョも覚えてたんだねぇ。あの時円陣の中心にいたユウイチも今は打撃コーチ。今日は原樹理にアドバイスを送り、それがタイムリーに繋がった。15年の優勝を知るメンバーが今のチームを支えているんだ。

残り3試合でマジックは2。勿論阪神次第にはなるんだけどさ。明後日優勝を決めちゃいたいね。

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