2020-08-06 「魔将井野」の面白さと清水気合のストレートと #040

連敗は4でストップ。5点あったリードを追いつかれる展開は過去の10連敗やら16連敗やらがちらつくに十分なケースだった。今までの後半に強いカープだったらあっさり逆転を許していたかもしれない。その空気を変えたのが井野さんの打席だった。昨日の井野さんは魔将の影がちらつくような仕事っぷりだった。

7回井野三塁打

正直3球目でストライク言われて終わっていてもおかしくない勝負だったが、4球目以降は必死に食らいつきボールが甘くなっていくのを待つ形。最後は甘い球をしっかり振り抜いた。それにしても鈴木誠也の前でイレギュラー、グラブをかすめて三塁打はちょっと予想がつかんよ。このあとの廣岡は完璧な逆方向犠牲フライで勝ち越しを決め、7回ビッグイニングに繋がった。

魔将井野はまだまだ続く。

8回ウラ井野スクイズ

8回ウラ1死三塁。100人いたら100人スクイズを念頭に入れておくくらいのケースで実際に決めるのはそれはそれで難しいものだと思う。いや本来このバントダメなやつだと思うのよ。ボール浮いちゃってるんだから。ただ今日はそれがいいところに落ちるんだ。ピッチャーとファーストの間にポトンと落ち犠打成功。

熱中症の西田に代わって急きょ巡ってきた出場機会で、スクイズを決めるなど大暴れ。「5点リードで守備に入ったので、絶対に負けられない」と覚悟を決め、チームの連敗を「4」で止めた。

あまりこのスクイズも語れることの少ないケースだと思うが、気持ちが勝ったでいいと思う。西田が熱中症で離脱。緊急でマスクを被ることになった。今回5点差を追いつかれる中で後悔の残るリードもあったんじゃないかとも感じてる。その分どうにかしたい気持ちがこの結果を生んだんじゃないかと。あまりこのコラムでは気持ちの話をしないようにはしてるが、理屈じゃ語りきれない事があるから野球は面白い。

黒田と鈴木誠也の時と同じシチュなんだけど、井野さんがそれやるとなんかコミカルに見えてしまう感じ。なんだろうねw

あと清水にも触れたいなぁ。前回の勝ち越し被弾はあまりに痛恨だったが、ハードラック2つのあとの被弾。投げてる球自体が悪い感じはしなかったのでしゃーないで片付けられるやつではあった。それでも溜まっているものはあっただろう。広島との2戦目も準備はしていたが、そら入念な準備でフォームをいちいち確認しながら登板を待っていた。

そして今日。エラーも絡んだあとの坂倉との勝負。こらはヤバかった。

8回清水坂倉三振

アウトロー中心の配球だが、追い込んだ後間を置くことなく「打てるものなら打ってみろ!」の精神で投げきったストレートで空振りを奪う。鬱憤を晴らすストレート。相手も「そこに来る」と分かっていた上で空振りが奪える直球は清水の十八番になりつつある。


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