見出し画像

2022/1/18 「ARIA The BENEDIZIONE」スタッフトークショー第3弾 企画編 #ARIAカンパニー

司会:御手洗AD 佐藤順一総監督、飯塚寿雄プロデューサ、萩原達郎さん

●ARIAをTVアニメ化する企画の裏側を教えて下さい
萩:まず、私と天野先生の出会いからですが、新入社員で入りたての時、新人賞、誰がいいか聞かれたときがあるんですね。いろいろみて、そしたら、そこに天野先生がいて。天野先生の作品が良くて、私は天野先生がいいと推したんですよね。まあ、新人の意見なんで、どうなるかわからなかったんですが、副編集長が若いやつが言うんだから賞をあげてもいいだろって。
そしたら天野先生が新人賞に選ばれました。
2年目で、先生の誰かを担当することになるんですけど、その時、天野先生の担当を、是非やらせて下さいと立候補しました。
す:最初から、ずっとなんですね!
萩:連載は、「浪漫俱楽部」と「クレセントノイズ」を続けてきました。だた、その時、天野先生はかなり疲れていました。そうしたら、天野先生が心が安らぐ作品をやりましょうということになり、AQUAが始まりました。

●最初にTVシリーズの話が来たときの思い出はありますか?
萩:
原作付きのアニメは、成功するのも、そうではないものは理解していたので、私達は制作現場に何か言うことはやめようと考えてました。そのうえで、私達がリスペクトできるクリエイターにお任せしようと考えてました。この人だったら是非!ということで、佐藤順一監督を指名させて頂きました。
す:佐藤監督に決まったときの、萩原さんの喜びはすごかったですよね。
サト:いやはや、ありがとうございます(てれてれ

す:監督は原作読んでなかったですよね。はじめて読んだ感想はどうでした?
サト:その時は、説教臭い企画の話が多くて、でも、アニメで説教はなんともな~って思ってました。
その時にARIAの話がきて、話を呼んでみて、一番すっときたんですよね。是非やってみたいと思いました。

●企画メモの紹介
す:
みなさん、この日付見てみてください。1年前ですよ!今だと考えられない。
司会:このときの萩原さんの感想はどうした?
萩:もう、感動でした!

●最初のキービジュアルの紹介
サト:
まだロケハン前だから、柱の形が違かってたりするんですよ(笑

●NATURALのキービジュアルの紹介
す:
ほらここ、 ANIMATIONとNATURALの間が3ヶ月になっている。皆さん、これ、分割制作だと思っていたでしょう。当初は、これ、全然考えてなかったんですよ。ANIMATIONをやっていたら、サトジュン監督が、おもむろに2期やりたいって言い出して〜。10話でDVDの予約数があがってきて、あ、もしかしたら、これはやれるかもなって。そこから、3ヶ月でシナリオ構成を考えましたよね~。

サト:シナリオも増やしました。
す:で、NATURALのほうは2クールですよ。2倍ですよ2倍。当時は、シナリオ会議に4本あがって、3時間かけて。そこから、ドラマCDのシナリオがあって、さらに4時間くらい。いや、ホント、恐ろしい作業をしたなって~(笑
サト:そしたら、キャストが来るときに、一緒にドラマCDも録ってしまおうって。そしたら、来るキャストにあわせて、そのときにシナリオ考えたり・・・。

●いろいろ大変でだったんですね。
萩:
KTさんとの思い出も強烈でした。
サト:絵コンテ・演出の人間なんですけど、サッカー好きで。ちょうどドイツワールドカップの時期で、「これからドイツと行きます!」って言ってたんですよ。いやでも、この作業、本当に終わるんかなって?そうしたら、「上がりました、いっきます!」と。
あれ、直しは? 
す:KTのサッカー愛を舐めてました。
司会:直しは監督やったんですか?
サト:
そうです!!
サト:ドイツ行ってからも、ケータイに連絡あって、ってきり直しのことかと思ったら、サッカーとか、ビールとかつまみの写真が送られてくるもんで・・・
ス:いや、もう伝説でした。

ス:飲みもすごかったですね~。その時は、監督は、痛風には赤ワインが効くって言って、てっぺん超えてまで飲んでたましたね。皆さん、ヘビースモーカーで、本読みのときも、特別言って、吸わせてもらってました。
サト:あれは、フランスで痛風で痛たた!ってなったときに、水を飲んでもダメだったんで、水飲んでも駄目だったら、もう飲んでしまおうと。そしてたら、ワイン飲んだらおさまったんだよ~。
す:毎週、毎週飲んでましたよね~。
萩:ある時、終電を超えそうになって、もう帰らならきゃってときに、KTさんに引き止められまして。でも、終電であったので振り返ったら、僕以外の皆さんが敬礼しているんですよ!
す:そこはもう萩原さんに魂をあずけたぞって!(笑

●TVシリーズの最終回
す:ORIGINATIONで、原作も終わりが見えてきて、原作とアニメ同時に終わるって、当時はない試みをしましたよね。
萩:天野先生のやる気もすごくて、タイトなスケジュールだったけど、やりきろうと。アリスの卒業から、どんどん加速していきましたね。天野先生のネームができたら、すぐに走ってました。
サト:あがってきたネームを見たらアリスが歌っていて。あれ、広橋、歌わせる・・・?ってなりましたね。本人も、歌わせたら、うさんくせえーって言ってましたねw

●青のカーテンコールの企画について
す:
最初は総集編で考えました。ただ、それを監督に伝えると、新作をやりたいと(笑

●天野先生の原作は、制作にどれくらいかかるんでしょうか?
ラフから完成まで、結構かかりましたね。
ARIAは、背景にカロリーがかかるので。

●河井英里追悼盤の絵と第2案の紹介
す:
この世界観がまさに天野先生ですよね。

●CREPUSCOLOのラフの紹介
す:
完成とだいぶ違いますよね。
荻:特に、CREPUSCOLOが難産でした。第8稿までつくりましたね。
サト:この髪型、はじめはアテナさんの髪だったんですけど、本編ではアリシアさんの髪型にしました。
荻:BENEDIZIONEはすんなりいきました。

●ARIAがこんなにも支持される理由は何なんでしょう
サト:
アニメは絆創膏だと思ってます。傷がなおったら捨ててもいいんです。現実がつらいから、アニメからエネルギーをもらうのありだと思っています。その上で、この作品をみている皆さんの気持ちが素敵だから、素敵な作品になっていったんだろうと思っています。
萩:こんなに長く応援してくれた作品になってくれて、本当に思い出が1ページごとに刻まれています。本当に広い作品になったな~って。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?