Re:過去と未来とアニメと私⑧
少し間が空いてしまった。
暑かったしねぇ(2022/06後半)。頭の中が「あれ? 今って8月?」とか頭の中が麻痺していたのも事実だし、夏には強いはずの私が初めての「熱中症」もどきを起こして二日ほど頭痛と倦怠感で、水と鎮痛剤のみで過ごすという、末期的な症状を起こしていた。
台風が来るようで(ん? 関東は熱帯低気圧になるのか?)久々にあまり空調のお世話にもならない状態になっては来ている。
で、用意していた90年代の手帖をようやく開いてみた。
このあたりから、昔で言うところのカセット文庫(現在のドラマCD)のタイトルがザラッと並んでいた。民放ラジオドラマ出身の私にしてみれば、原作がゲーム作品でも漫画作品でも、アニメ作品でも、ある意味勝手知ったる世界なので楽しかった。カセット文庫の最初の作品は原作が1巻発売していた『ロードス島戦記』(原作:水野良氏)だったはず。その後カセット文庫はかなりの本数、書かせて頂いた。中でも一番長いおつきあいだったのが『ドラゴンランス戦記』(原作:マーガレット・ワイス/トレイシー・ヒックマン)だった。当時としては日本に入ってきたばかりのドラゴンスレイヤー物のラジオドラマ。役者を見て「ゲッ!」という言うくらいすごいレジェンドばかり。でも、当時はラジオ時代から、よくしてくださった方ばかりなので、収録後は必ず飲み会があった。既に鬼籍に入られた方も多い。その中で、当時は若手だった、現在のベテランと呼ばれる方達がチョイ役で出演なさっている。翻訳物なので、必死に原作を読んで、どう分かりやすく音のドラマにするかが一番の難関だった気がする。
この頃、ドラマCDでの2時間物も随分、書かせて頂いた。後に宝塚で公演もされた『ブルボンの封印』(原作:藤本ひとみ氏)では故・野沢那智さんの芝居に感嘆した記憶があるし、『十二国記シリーズ/東の海神 西の蒼海』(原作:小野不由美氏)あたりは、まだメディアミックスされていない頃で
収録後は役者さんや原作者の小野先生と夜中の三時まで飲んだくれた思い出がある。漫画原作では士貴智志氏の『神・風』も士貴先生と相当打ち合わせをしたので記憶にある。ただ、いずれもどなたかにお貸ししたようで、手元にないのが残念だ。とにかく全て大作だったので、役者のメンツが半端なくいいのだ。その後のアニメ作品の主役クラスの方がざらざら入ってらした。
その、もう少し後になるが、私は「ボーイズ・ラブ」物が苦手なので、お話が来てもお断りしていたのだが、尾崎南先生の作品は、ご本人とキッチリ話をした結果、根底に流れるしっかりしたお考えに賛同して書かせて頂いた。それでもファンの期待を裏切らないようにという事と「私にはこの描写無理〜」という狭間でもだえ苦しんだ記憶がある。その手のシーンになるとスタジオから逃げる私に勝平くんから「麻実さんずるいよ〜」と、よく怒られたのを覚えている。彼とは別のドラマCDのシリーズでも長いつきあいがあった。
ドラマCDに関してはカセット文庫からのお付き合いの役者さんが多く、後にほとんどが有名アニメの主人公になっていった。未だにご活躍の方も多いので、ご興味があったら調べてください(苦笑)。
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