歌よ　導いて

今日も暑くて、水をたくさん飲み、畑のスイカを食べる。思いがけず友人と会い、話をした帰り道、話の中に出てきた知り合いと偶然出会う。数日前に見たいと思っていた虹を見る。

たまたまのような、めぐり合わせが何度も訪れる。なかば現のような、せわしない毎日の中で。それが起こるとき、叶った瞬間には忘れそうになっている。どれほど自分が強く願っていたかを。

映画「竜とそばかすの姫」を観る。主人公の声と歌を歌っている中村佳穂さんが大好きなので、どうしても観たかった。佳穂さんの声はやはり圧倒的で、映画館にひろがる声と楽曲をたくさん吸い込む。話すことと歌うことの境界が感じられない。以前ライブで聴いたときにも感じた声のちからが、表現力を増して包み込んでくる。

もっと大きなものに向かって、叫んでもいい。対峙している世界は、そんなに小さくはない。わたしひとりは、小さいようで、その中にはすべて持っているから。