No.42　🌹4月　当事者の会🌹

　4月下旬、当事者の会で、アルツハイマー型認知症の方の講演会がありました。また、講演後には直接お会いして当事者同士で話をする場を設けてくださり、当事者皆で色々な話をしてきました。

　私は、その方の本を読み、共感したり感動したりするところをノートにメモしていました。それを見ていただくと、とても喜んで写真を撮ってくださいました。

　私がお尋ねした質問です。

1. 私はDLBです。病気を受け入れている自分とそうでない自分がいます。どのようにして受け入れましたか。

⇒時期としてはそういう頃だと思う。私も2年くらいまでは泣いて過ごしていた。でも、たった一人の当事者に出逢えてこういう人になりたいと思えたから、そこからその人を目標にして受け入れてきた。たまたまこういう認知症になっただけ、しょうがない。でも認知症になったから色んな人に出逢えた。将来のことを考えたら駄目。不安と恐怖しかない。「今日を楽しく」でいい！と思っている。
　もし、家族や周囲に心配・迷惑をかけていると思うのなら、「笑顔」でいることが一番の恩返しだと思う。
　笑顔ができないときでも「作り笑顔でいいから笑ってなさい」と支援者に言われたことがあるよ。

 

2．ご両親にはどう伝えましたか。その時の反応はどうでしたか。今はご両親との関係は依然と変わりましたか。

⇒両親は病気のことを知ったとき、自分を引き取って介護するつもりでいたようで、すごく心配していた。でも講演会やFacebookを見せて、自分のしていることを見てもらうことで安心してもらった。自分が頑張り続けることが家族を安心させる。迷惑かけてもいいんじゃないかな、家族だから。でも家族が病気や怪我したときは自分も心配するから、これはお互いさま。親が最初のころは脳に良いもの（ココナッツオイル、魚など）を沢山送ってきたりして、その時は辛くてしんどかった。
　今は自分の本を読んでもらうことで、あなたはこう思っているのねと母が言っていた。自分が生き生きしている姿に家族は安心する。家族に言えない悩みなどは支援者や当事者に言う。家族だけでまとめてはいけない。

3．お子さまに伝えるとき、どのように伝えましたか。お子さまたちの反応はどうでしたか。

⇒診断がついたときは子どもはまだ小学生だった。周囲からは高校生まで言うなというふうに反対されていた。でも妻が子どもに話していた。子どもたちは強い。認知症だからといって特別視しなかったから、反抗期も普通にあった。講演会をしていることも黙っていたけど、高校の時にしていることが分かったときも、「良いことしてるんだからいいじゃん」と言ってくれた。だから周囲にオープンにして助けてもらっている。

 

　それ以外にもお話を沢山してくださいました。

　＊「失敗してもいい」「失敗したときにどう切り替えるか」が大変だけど大切である。

　＊認知症は治せないけれど、治せるものが2つある。1つは「依存」である。これは家族が当事者が失敗しないように先回りして色々してしまうことで、家族がいないと本人が不安になってしまうことである。2つは「うつ」である。これは家族が当事者のやりたいことやしたいことを全部禁止にしてしまうことで起こる。

　＊仙台では認知症当事者のことを「経験者専門家」と呼んでいる。医師になっている認知症患者はいないから、自分たちで全て発信していくことで、医療者の勉強になる。

　＊人と人との繋がりが大切、周囲の環境が大切。どうかできることを奪わないでください。失敗を恐れずに自立（自分の意見をハッキリ言って、サポートを得ること）していってください。

 　講演会終了後に「あなたに出逢えてよかった」と言って握手してもらえました。私も出逢えてよかったです。とても感動しました。

今週は体調不良でしたが、今日の出来事に気持ちがハッピーになりました。