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No.13🍊退院後の私の生活🍊    

 退院して暫くの間、私はADL(生活上必要な動作)全介助という状態となり、家族に大きな負担を掛けることになります。

 退院翌日には地域包括支援センター相談員さんが訪問してくださり、どんな支援が必要で、どんな福祉用具をレンタルしたら良いのか具体的にアドバイスを受けました。また、今後のことを考えると、要介護認定後にはケアマネージャーさんに介入してもらったほうがいいとのことで、紹介してもらうことになりました。ケアマネージャーさんへは相談員さんが引継ぎをしてケアプラン作成や介護申請の手続きをしてくれることになりました。

 早速、ADL全介助生活への準備が始まりました。すべての生活が1階で出来るように2階にあった私の荷物や家具を移動し、また「畳で布団」から病院と同様の「介助バー付きベッド」へと変更しました。更に室内用歩行器、室外用介助式車いすもレンタルすることになりました。他に室内用自走式車椅子、お手洗い用手摺り、段差用スロープなどがありましたが、新しいものが取り付けられることで錯視や幻視につながったケースもあり、今回は断念しました。

主治医にも介護申請したことを伝え、主治医意見書の依頼をしました。

 今後の予定としては、ケアマネージャーさんの訪問、介護認定後のケアプラン立案、3カ所の通所リハビリテーションを見学など、身体が動かない深刻な状況にあるのに、どこかワクワクしていました。

 退院2日後、車いすが届いたので家族で近くのフラワーセンターへ行きました。久しぶりの外出は本当に気持ちが良かったです。一番最初に「夢」という薔薇の写真を載せていますが、その公園のローズガーデンに咲いていたものです。その薔薇に「家族みんなが幸せでいられますように」という夢を叶えてくださいとお願いしました。

 車いすでの外出は初めてということもあり、とても大変でした。車椅子用のお手洗いをはじめ、駐車場や道にスロープやエレベーターが付いているのかどうかを含め、事前に確認する必要がたくさんあることが分かりました。これは車いすを利用する身になってみないと分からないことでした。周囲にも迷惑をかけるし、外出もなかなか難しいと感じた一日でした。

 バリアフリーと言葉では簡単に言えますが、現実はそうでもないことを知りました。障害者になって初めて不便な世の中、まだまだ生きづらい世の中なんだなと痛感しました。

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