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三島芳治「衒学始終相談」1巻 感想

ある作家さん目当てに白泉社の楽園Web増刊を読んでます。これが単純ながらよく出来たシステムで新規に掲載されるのは完全にランダムで見に行ってみないとわからない。知らない作品が更新されると知らないなりに「ちょっと読んでみようかな」って気になって読んでしまい、新しいお目当ての作家さんが増える、ということを繰り返してしまいます。そんな感じで新しく増えたお目当ての作品が「衒学始終相談」でその1巻が出たので購入。

このごろ地球上で大変な事故が起こっていた事がわかった
それによって人間の心の中にも巨大な事故が起きていた事がわかった
その結果人間は滅んでしまう事がわかった
そこで滅ばないように人間の心を修復する方法を探す事が緊急の課題となった

衒学始終相談1巻 序論より

こんな導入だったのかとちょっとびっくり。

本編も楽園Web増刊を途中から読んだだけだと「ちょっと変わり者の先生(舞台は大学だけど「教授・助教授」等とは呼ばれずにこう呼ばれている。でも別に講義も受け持ってない)とそれに振り回される素直な学生」な関係だと思ってたら学生側はかなりドス黒い野望を抱いてるし、先生は変わり者というより時空の超越者的な言動を見せる。

シンプルな描線とショートショートSF的なお話で各話ともちょっと不思議な読後感。壮大になりがちなSFじゃないSF小話なのでそういうのがお好きな方にもおすすめ。

今楽園Web増刊のページ見直したら2023年夏だけで3話更新してた。更新頻度すごい。

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