もういない、ない

あなたが歌うとき、あなたの色のペンライトが無数に揺れる。はたから見たら白だけれど、それは白というには少し暗くて、星が煌めく夜空を閉じ込めたような綺麗なペンライト。この光の海を、あなたは、ステージからどんな思いで見ていたのだろう。

彼のことは吹っ切れたふり、興味のなくなったふりをして、実はまだわたしは彼のいる場所にしがみついているんだと思う。もういない彼の声を探してしまうし、どんなにいい新曲でも彼がいたら、と想像してしまう。彼の声が入ったCDだけ、彼のいるDVDだけ見て、忘れたふりをしてる。

もうあなたのいない場所は前みたいに追いかけないことに決めたとき、わたしがあなたのことを自分が思うより愛してたことを実感したんだった。

好きな歌を歌って、おいしいもの食べてしあわせでいてほしいな。

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