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「はじまりはいつも雨」発売記念日で思うこといろいろ

noteでお気に入りのライターさん、s.e.i.k.oさんの呼び掛けから始まった‘’「はじまりはいつも雨」を語ろう)"企画。拙い文章力しか持ち合わせない私の初めての投稿、「はじまりはいつも雨」にまつわる思い出話、お目汚しとなりますがよろしかったらお読みください。

「はじまりはいつも雨」

作詞作曲 飛鳥涼 編曲 澤近泰輔

彼の声、曲、詩、音楽性、そしてルックス、全てにおいて当時の私の心にグサッときたアーティストである。

当時、洋楽だとか、バンドブームだとかニューミュージックだとか、アイドルはもちろん音楽市場は本当に賑やかで、私も色々と聴きかじっては好みの音楽をカセットテープにまとめてWALKMANやラジカセで聴いていた。

テレビ番組も色々なアーティストで溢れていた。学生だった私は通学途中にWALKMANで音楽を聴くためレンタルビデオ店や当時出来たばかりのTSUTAYAにCD(シングルやアルバム)あるいはLPレコードなどを借りて兄の部屋で勝手に録音、編集作業をしていた。ある日、当時最寄りの駅まで一緒だった学生の友人に「チャゲ&飛鳥」のCDを借りた。そのアルバムタイトルはなんだったか忘れてしまったが、「流恋情歌」や「万里の河」が入っていたので今考えると「SUPERBEST」だったのかもしれない。『チャゲ&飛鳥と言えば「万里の河」だけど最近は「モーニングムーン」や「恋人はワイン色」とかなんだかかっこいい曲も作るんだなぁ、才能がある人なんだなぁ』なんて思っていた。そんな矢先、NHKの特番で"Londonに拠点を移したチャゲ&飛鳥"を取り上げたものが放送された。その番組内で知った「PRIDE」と「WALK」、その歌詞に、音楽に惹き付けられ、そこから自分でも驚くほど、どんどんチャゲ&飛鳥にのめり込んで行った。ふたりの奏でるハーモニーに、歌詞に曲に。アイドルにも特定のアーティストのみに夢中になるなんてことがなかった私が。コンサートに行きたい!と思えるアーティストに夢中になるなんて。

そんなある日、私の夢に「飛鳥涼」が登場した。内容は記憶にないけれど、芸能人やアーティストの飛鳥涼ではなく、たぶんすごく近い関係にあったと思う。至近距離に感じる飛鳥涼だった。

そこから私が彼へ恋することに時間は要らなかった。

Londonに拠点を移してから彼らの表記はアルファベットになり、私が恋するのと同時進行で瞬く間にヒット曲をリリースして行った。

ASKAの紡ぎ出す巧みな言葉と繊細な音楽に、初めて音楽とは曲と言葉がマッチするとどうしてこんなに気持ちがいいのか、と思っていた。

「はじまりはいつも雨」

『ショパンの「雨だれ」みたい』

第一印象はこれだ。

幸せでいて、切ないような歌詞、美しいメロディ。ストリングスが雨の雰囲気にぴったりくる。

私には今も昔も、この歌は

雨の日に寄り添うふたり。すこし不器用な男性がいつもそばに居る。やさしく降る雨が、雨傘がふたりを近づけてくれる。

特に2番の「君の景色を語れるくらい」の部分のハモリは秀逸だと感じている。

最初に感じた印象はそのまま。

実らぬ愛の歌にはきこえない。

そして

その頃同じくしてASKAのファンになって、コンサートに初めて行くことになった高校生の同級生がいた。彼女の名前はNさん。一緒にチケットカウンターに夜中から並び、電話ボックスで私は電話をかけた。やっと繋がった電話、ものすごく喜んだふたり。「Seeya」ツアーだった。

ところがNさんは、その頃体調を崩し、自宅で療養をしなくてはならなくなり、敢え無くコンサートはいけなくなった。彼女からパンフレットとビデオ代を預かり、当日を迎え、私は初めて見るふたりの姿に幻をみているのか?と家に帰ってもふわふわした落ち着かない気持ちでいた。彼女の分ももちろん応援してきた。買ってきたグッズと思いを伝えたいと約束をしたかったが、あまり体調が良くないと家の人から連絡をもらい、良くなったらこちらから連絡すると。

以来、会えていない。

30年が経ってしまった。彼女はどうしているのか。

今年は彼女のその後を知るための時間を作ってみようと思う。

30年がたった今でもなお色褪せない素晴らしい名曲の発売日である今日、夫が大好きなASKAの曲が「はじまりはいつも雨」だという。

夫と一緒に今のASKAの「はじまりはいつも雨」を一昨年、シンフォニックツアーで聴いた。

澤近泰輔大先生のピアノのイントロが流れた。

ショパンの「雨だれ」

からの「はじまりはいつも雨」

答え合わせが出来たこと、そして、涙が頬を伝った。

それぞれの思い描く「はじまりはいつも雨」それぞれの景色が見える「はじまりはいつも雨」

このような機会をくれたs.e.i.k.oさんにあらためて感謝を申し上げます。

そして最後までお付き合いくださった方、

ありがとうございます。

これからもCHAGE and ASKA、そしてASKAさんの音楽が、みなさんのそばに寄り添ってくれますように。

2021.03.06





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