「有害図書取締課」本編

○…1コマ単位
◉大事な要素のコマ


○国際展示場外観
○即売会会場風景
○見本誌コーナーで本を読んでいる人達
○周りがざわついている、中心にスーツ姿の有村
○本を吸っている有村(猫を吸うような感覚)

◉吐きながら恍惚の表情
 「素敵な表現しみる〜」
○他の参加者に引かれつつ悦に浸ってる有村。  
 その後ろで本を投げている斑目。
○係員に止められる
○無視して匂いを嗅いでる斑目
 「!」

◉真剣な表情の斑目
 「見つけた」
○斑目悦に浸ってる有村を引っ叩く
○本を見せて
 「仕事だよ」
○有村真剣な表情に戻る

○有村伸びをしながら
 「閉会までに終わらせるよ」
○見本誌コーナーを後にする2人。
 バックに見本誌コーナーに並んでる同人誌


○大量の行列ができているサークル
○人々が本を称賛している
○どうやって思いついたのか聞かれるサークル主
○固まるサークル主

◉目の前の本を眺めながら呟く
  「夢で見たのを……描…いてみただけです」
○後ろから人をかき分けて有村と斑目が入ってくる
○威圧的な態度で
 「サークル、クロスナイトメアはここですか?」
○訝しむサークル主
 「そうですが、本なら並んで…」
 言葉を遮り話す有村
    「すぐに終わります」

○サークルの本に手を添えながら
  「この本を押収するだけなので」
○驚いて固まるサークル主
○後ろの参加者たちが怒り始める
  「何だあんたら運営でもないのに」
○有村参加者に向かって
 「失礼しました」
    ポケットから手帳を出す

◉有村と斑目並んで
 「私たち有害図書取締課の者です」
○驚く参加者達
  「!?」
○驚いてはみたもののよくわからない
 「…?」
   参加者の反応を見て有村呟く
 「最近できたばかりなのでしかないですね…」
○有村サークル主の方に向き直し
 「我々の規定によりこの本は押収させていただきます。貴方も署で話を」
びびっているサークル主
○その様子を見ている参加者

◉怒る参加者達
 「ふざけんなー!!!!!」
○「何の権限があって押収すんだ」
    振り向く有村
 「国家権力です」
○有村参加者に近づきながら
 「このままだと公害になりますので、早急な規制が必要なんです」
○参加者に胸ぐらを掴まれる有村

◉参加者胸ぐらを掴みながら
「漫画やゲーム好きは犯罪者になるからか?」
○斑目が止めに入ろうとする
○止める有村、引っ込む斑目
○話す参加者
 「客観的なデータがあるなら見せてくれよ」
   「そのデータ参考にギャルゲーやるからよ…」
「青少年保護なんとかとかよく知らんが、ここ(即売会)ではここのルールがあんだよ」

◉会場全体の風景
「ここは自分の好きな表現ができる場所なんだ!」
○「自分がまんがアニメ嫌いだからって人の表現勝手に規制してんじゃねえ!!!」
怒ってる参加者
○聞いてる有村と斑目

○一致団結してる参加者
 「表現の自由を妨害するな!」
   「出て行け!」
○参加者達の目の前から2人がいない
◉頭上に斑目がジャンプしている
 手には注射針
○参加者の1人に注射針が飛んでくる

◉斑目が参加者に大量の注射を投げつける 
 「ごちゃごちゃうるせーんだよ!」
 逃げ惑う参加者
○倒れた参加者に近づく斑目
 「だったら教えてくんない?」

◉◉斑目真っ白な本を見せる
「これのどこが表現なの?」
○驚く参加者
○戸惑いながら呟く参加者
「さっきまで絵があったのに…」

◉斑目紙を食べる
 「ドラッグだよ」
○「紙に薬が染み込んでいてページをめくった風で薬を吸う新型ドラッグ」
○「草に合成麻薬物質振りかけてた合法ドラッグとおんなじ容量だね」

○斑目の後ろから出てくる有村
 「こんなの表現でもなんでもない!」
○固まる参加者達
○サークル主の方へ向く
 「どういう事だ…?」
◉サークル主スペースからいなくなっている

○有村
 「追うよ!印刷所を突き止める!」
  国際展示場から出ているサークル主
○本を抱えて走っている
○慌てながら
 (あの印刷所やっぱりだめな所だったんだ)

回想
○数日前
 散らかっている部屋
○パソコンの前でうずくまっているサークル主 
 (何も思いつかない)
○申し込みページの画面
[だけどイベントがあると申し込むし]
○印刷所のサイト画面
[何も書き上がってないのに印刷所を見てしまう]
○パソコンの前でぼーっとしているサークル主
 (イベントに出るのは楽しいしやりがいがある)
けど

さらに回想
◉スペースの前を通り過ぎる人々
(目の前の人が通り過ぎていくたびに自分の必要のなさに打ちひしがれる)
○隣のスペースに人が多い
(隣の人がたくさん売れていたり)
○荷物を片付けて盛り上がっている人達
(打ち上げに行こうと盛り上がっている人達が)
○盛り上がっている人達を追い越していくサークル主
(自分に追い討ちをかける)
さらに回想終わり

○パソコンを見ているサークル主
(誰かに必要とされたい)(何も努力せずに)
サイトを見つける
○印刷所のページ
 [中身を描く時代は終わった! 
 なからくセット]
○戸惑うサークル主
  (中身を描かない…?どういう事…?)
◉印刷所ページ
[ある映画監督は言った、
脳みそに直接感情を変化させる物質が生まれれば映画は必要なくなると]
[我々は最新の科学でそれを実現しました!]
[文章を書くだけで我々の特殊技術があなたの思い通りの本を作ります]

◉目を輝かすサークル主
○文字を打ち込む[必要とされたい]
○サークルで大勢の人に囲まれている(冒頭のシーン)

◉ご満悦のサークル主
回想終了
○会場外を走っているサークル主
○ゲームを遊んでいる少年たちを見つける

○(まだ足りない……必要とされたい)
   少年たちに声をかける
  「ねえ君たち」
   サークル主に気づく少年たち
◉おどろおどろしい表情
「面白い本読まない?」
○逃げる少年、追うサークル主
 「待って!1ページだけでも」
○タイルに足をとられるサークル主

○本が飛び散る
◉目の前の本が燃え出し驚くサークル主
 「!?」
○火炎放射器を抱えている女性
 「有害図書は焚書じゃー!!!」
○少女にこづかれる女性
「押収だ馬鹿」
「いたい」

○燃えている本を眺めているサークル主
○絶望している表情
◉燃えている本のところへ向かう 
 気づく2人「!?」
○サークル主走りながら
(この本がないと必要とされない…!)

◉炎に包まれているサークル主
○慌てて救急車と消防を呼ぶ斑目
○後ろから参加者達がやってくる
○サークル主に向かって買った本を投げつける
「だましやがって!」「犯罪者!」

○嬉しそうなサークル主
◉(良かったまだ必要とされてる)

時間経過
○気絶しているサークル主
斑目「あと10分で救急車が来る」
○サークル主を見ながら
 「重度の中毒者みたいだったな、無茶しやがる」
○悲しそうな目でみる有村
○視線の先は焦げた本
「次の新刊はオリジナルが読みたいわ」
○後ろから参加者が話しかけてくる 
「君たち」
 振り向く2人

◉申し訳なさそうな参加者
 「悪かった」
○「表現の場を守ってくれてありがとう」
   照れ臭そうな2人
○有村、参加者の方に近づいてチラシを渡す
「まだできたばかりの課なので認知よろしくです」

◉チラシの内容
[昨今同人販売ルートを利用したドラッグ売買が横行しています。ご注意ください。
犯罪者は何も描かなくてもいいというサイトの謳い文句でみなさんを利用しようとしてきます。
サイトに心当たりがある方は以下に連絡してください。
×××-××××-××××
みなさんはみなさんの表現に自信を持って作品を作ってください。

◉国際展示場をバックに2人敬礼
「私たちは皆さんの表現を守ります!」

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