同じ人間なんだ！

以前勤めていた仕事場のビルには外資系企業も入っており、通路やエレベーター等でよくガタイのでかい外国人を見掛けました。

どうしてだかわかりませんが、常に彼らは微笑んでいるか苦悩の表情かの二者択一で、異国の地でフレンドリーにフランクにフレキシブルにと3Fをスローガンに仕事頑張ってますという雰囲気を賢明に醸し出そうとしているように思えてしまい、自分勝手に人工的なイメージを抱いていました。

しかし、彼らもやはり我々と同じ人間だったと思わざるを得ないことがあったのです。

トイレの個室から低く小さく、しかし確かに、唸り声が聞こえたのです。「…uuumh」と。