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生と死の間。
つかの間の幸せ。
楽をするのはいつだって嫌いなアイツ。

もう疲れたなんて言えなくて、
冷たい泥沼に浸かって明日を迎える。

いつもいつも、こんな繰り返し。
周りについて行こうと、負けじと足を踏み入れるが、
結局失敗に終わる。

足でまといの私と、優れたあの子。

違いは一目瞭然。

顔がいいだとか、性格がいいだとか、
仕事が出来るとか、頭がいいとか、
モテるだとか、話してて楽しいだとか

そんなの誰だって持ってるじゃないか。

誰でも持ってるそのスペックは、その子だけのものじゃないじゃないか。

周りにもいるじゃないか。
探せばうんと多く、みつかるじゃないか。

なぜその子なんだ。

なぜその子は許されて、私は。



根暗だからか、顔が不細工だからか、
スタイルが悪いからか、すぐ体調を崩すからか、
話してて気を悪くするからか、

でも、だって、あの子は

影でタバコを吸ってるし、色んな男とつるんでて、
そんで、仕事中にサボって抜け出して、
すぐ仕事放り出して、私に任せてきて、

そんなやつのどこが、許せるんだ。

顔がいいから許すのか。
そんなやつに取り柄なんて、


あるんだ。あるからみんな許すんだよな。



こんな事呟いてる時点で
私はあいつに勝てっこない。

きっとあいつは今頃、ココアでも飲みながら
スマホで色んな流行りのモノを見て
「ああ、眠たい」なんて呟いて
スキンケアで潤った肌を鏡で確かめて
眠りにつく頃だろう。


そんな奴に勝てっこない。

敗北。

生と死の間。

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