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HSP塾講師のひとりごと

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基本考えすぎ。傷つきやすい。人が多いところが苦手。1人が好き。人見知り。・・・明らかに向いてないなーと思うけど、それでも塾講師をやってます。そんな私がひび思うことをつらつらと。
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#小説

なんてことない日曜の朝

午前8時過ぎ。 久しくアラームの仕事をさせてもらえてないスマホを確認する。 昨日、寝るのが遅かった割には意外と早く目が覚めた。 そのままリモコンに手を伸ばす。 電気ではなく、エアコンのリモコンだ。 まだ少し寝ぼけている頭より先に、 スマホを確認するために布団から少し出した手が 部屋の気温の低さを教えてくれた。 3月も半ばとはいえど、この人工的な温もりがなければ、 おそらく私はずっとここから出ないんだろうな。 なんてことを思いながら、眠る前とたいして変わっていないインス

春は「出会い」の季節。

ようやく大学受験が落ち着いたなぁ、なんて呑気に構えていたら、 どうやら世間も職場も「次」へと向かって、とっくに動き出しているようだ。 春期講習への問い合わせや 新学年に向けての体験授業で ほんの少し寂しくなっていた予定表はどんどん埋まっていく。 あまり先のことを考えて動くのが得意でない私は、 常に先を見て動いている上司や保護者・生徒たちを見て すごいなぁ、なんてつい感心してしまう。 きっと私はそういう人たちのようにはなれないけれど、 最近は、別にならなくていいと思うよう

誰のために。

授業のやり方を変えた。 テキストも作り直しながら、手探りの日々を送っている。 使い慣れたテキストで、説明しなれた言葉でやったほうが そりゃもちろん「やりやすい」に決まってる。 けど、それをしなかったのはやっぱり今年の生徒たちのことがあるから。 何人も、悔しい想いをさせてしまった。 努力の方向性が完全に正しかったのかは別として、 誰一人として「頑張っていなかった」生徒はいなかった。 『頑張ったのに・・・』 そう思わせてしまった。 「大学受験の失敗」という受けとめ難い