【タズ・スカイラー】インタビュー訳

以下は、Nuit Magazineに掲載されたインタビュー記事(2022年1月22日)をほぼ自動翻訳したものです

http://www.nuitmagazine.com/mag/taz-skylar/

Q:『Boiling Point』は熾烈なレストラン業界の競争をめぐる素晴らしいアンサンブル作品でした。一流役者陣と共演してのご感想は?

※一流レストランの一夜の悲劇を描いた映画。タズがスタッフ役で出演

TAZ: 彼らの仕事ぶりを間近で見られるのはとても楽しかったです。マシュー・マコノヒーの名言どおり:「私は自身にこう言い聞かせていた。"感心するより没頭しろ"。集まる顔ぶれに感心ばかりしていないで、チームやプロセスに関わるほうへ集中していた」。

Q:ワンテイク*ですべてをこなすことへのプレッシャーは? ​
※最後までノーカットで一気に撮り下ろされた舞台風の作品らしい

TAZ: 舞台の数はこなしているので、そのあたりは大丈夫でした。とにかくできる限りのことをする。それしかない。うまくいかなかったとしても、それを活かして何か特別なものを作ればいいので。


Q:「食」や「料理」と、あなたとは、どのような関係でしょうか?

TAZ: 食と自分は、やや微妙な関係にあります。もともと食が文化に深く根ざす地中海沿岸出身ですし、食べ物も料理も昔から好きです。しかし、20代前半にかなり深刻な摂食障害を体験しました。拒食症・過食症を乗り越えるために、感情的な部分で自分自身を食から完全に切り離す必要があったのです。経験した人ならすぐわかると思いますが、この障害は一度なってしまうと完治することがありません。望みうる最良の状態が障害を管理すること。自分は今そうしているし、自身を障害へ追いやったものからこれだけ遠ざかったことを誇りに思ってもいます。 さらに、今ではサンジと共に、"人に食を与える行為に喜びと楽しみを見出す"という方法で、再び食とつながることができています。つまり、皆に十分な食事が与えられるよう、これまで食べていたものをより美味しく、かつ見栄えのするものにする。その方法を新たに見つけていく、ということです。 「料理は誰もが学ぶべきスキルである」と、ゴードン・ラムゼイが指摘していますし。 アンソニー・ボーデインも「誰もがタマネギの切り方くらいは知っているはずだ」と。

Q:あなたは現在、名作「ワンピース」の実写版で伝説の料理人サンジを演じています。プレッシャーを感じますか?

TAZ: 最初はそうでもなかったのですが....制作発表までの数カ月は、プレッシャーや期待感がネガティブな方向に膨らんでしまう時期でした。加えて両立しなければならなこともたくさんありましたね。ヤング・ヴィックの「ハムレット」に出演しながら、日に2~3時間はテコンドーのトレーニング、舞台後の夜からシェフとしての特訓。人としての重心を保ちつつ、これらをこなしていくのは大変でした..。でも今は「とにかくやり尽くせ」「何が起ころうがどうにでもなる」という心境になりました。この役は僕のもの。この役を切り刻み、僕のハートと魂を注ぎ込んでやる。その気持ちで撮影に臨めば誇りを持てる。巨大なファン層からの期待というプレッシャーに悩むのは何の役にも立ちません。再び引用させてもらえば「あまり感動せず、もっと夢中になること」が重要です。私はもう(プレッシャーを)乗り越え、トレーニング、経験、キャラクター、原作、撮影のために移動した新大陸(※南アフリカ)。そして私を迎えてくれた新しい家族。それらを楽しむことに集中しています。誤解を恐れずに言えば、ファン層は信じられないほど歓迎してくれています...。作品への興奮に満ち、優しく素敵なメッセージが何千通も寄せられ、そのひとつひとつにとても感謝しています。でも、う一度言いますが、感動するよりもっと関わっていきましょう。私が集中できるのは目の前のことだけ。目の前の仕事だけです。


Q:サンジというキャラクターはかなりトラウマ的な過去に肉付けられていますが、ご自身との関わりについて教えてください。

TAZ:サンジは幼い頃から自立を余儀なくされ、道を極めることでこれを成し遂げた人物ですが、不思議と私も同じような人生を歩んでいます。15歳で家を出てサーフボードの製造者に弟子入りし、演技や執筆を始める前から試行錯誤を続け、自活の術を学んできました。サンジの師であるゼフの存在。彼のトラウマと、家を出た理由。それが成長した後も彼の行動の原動力になっている点..すべてが自分とどこか似通っています。私自身にも逃げていたものがあり、今の原動力になっているわけですが、これは別の話になるので今は触れません。

Q:トラウマとその後遺症は、あなたの作品のほとんどに繰り返し登場するテーマのようですが、特に高く評価されている戯曲「Warheads*」は、その代表作です。あなたの芸術的なプロセスに与えた影響について教えてください。

※タズの主演作。脚本も自身が執筆。若い戦場帰還兵のPTSDを描く。2020年オリバー賞ノミネート。

TAZ: 確かによく繰り返していると思います。答えは持っていないのですが。ただ、トラウマへの対処法は(ある程度意識的に)選ぶことができると思うのです。それに縛られることも、自身にとってベストなものに変えていくこともできる。私はトラウマを枷とはせず、自分の背中を押すものであるよう、ただ最善を尽くすだけだと思っています

Q.その姿勢はあなたのエクストリームスポーツへの情熱に影響していると思いますか?

TAZ:トラウマが原因でエクストリームスポーツにのめり込んでいるのかどうかわからないけど、おそらく何か関係があるのでしょう。大概のことに対して、アドレナリン反応がやたら鈍感なんです。ジャンプで興奮したり、サーフィンやクライミングで"フロー状態"になると、心が静かでニュートラルな状態にリセットされ、問題点を再考したり解決策を考える素地ができるんです。

Q.演技と執筆も、その対処に役立っていますか?

TAZ:そう思います。最近、書く時間があまりとれないのが寂しいです。演技と執筆は私の心を静め、かつ命の危険をも脅かさない唯一の活動なんです。"ゾーン"に入ると、12時間でも16時間でも、何も考えずに書き続けることができてしまう。食事をするのも忘れてしまうほどです。舞台も同じで、演技中や素晴らしい舞台を見ている間は周りのすべてが止まってしまいます。

Q:タズ・スカイラーは、次にどこへ行くのでしょうか?

TAZ:メンタル面ではもう少しストイックなところへ行きたいです。 作品ならば次回はキャラクターのジーンズに血を滲ませてみたい。個人的プロジェクトとしてはいくつか映画(の脚本?)を書いたので、製作の許可が下りるよう神に祈っています。


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