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亡き友のこと
友達が亡くなって6年近くなる。
高校時代、毎日放課後につるんでいた友達がいきなりいなくなった。
友達のおじさんから「ほんとに自殺じゃないんだよね?」って何度も聞かれた。そのときはまさか自殺じゃないと思ってそれはないです、と答えてしまったけど、彼がどう思ったのかは結局彼にしかわからない。
友達が少なかった私にとって、数少ない友達の一人だった。
実感はわかないのにずっと涙が出てきてしまう。よほど私の顔色が悪かったのか、それほど仲良くない人まで大丈夫かと声をかけてくれた。
ショックが大きくて高校2年の記憶は断片的にしか残っていないけど、そのとき先生が皆に話した言葉がとても印象的だった。
「君たちは近い将来大学に入って素敵な仲間とであったり、好きな人と結婚する。でももう彼はそんな経験ができないんだよ。そのことを時々想ってほしい。」
そのときの先生の言葉通り、僕らは大学に入って、サークルに入って、就職活動をして、そして彼女ができた。そのうちいつの間にか彼のことを思い出すことも少しずつ減ってきた。
そのことが苦しい。彼にとって時間は止まったままなのに。
大学時代に一度、その友達の家に行ったらお骨がそのまま置いてあって、そのことが身に染みた。
高校時代によく聞いていた福山雅治の「友よ」を聞いていて久しぶりにそのことを思い出した。
映画の「リメンバー・ミー」に死者は生きてる人皆に忘れられたとき、もう一度死ぬんだよ、という言葉がある。いつまでも、大切な人のことは覚えておかない。
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