【レース回顧#36.5】2024安田記念回顧

一週間たっても気持ちが晴れない2024安田記念。
レース回顧の動画など作成しようものなら
罵詈雑言のオンパレードになること必至なのでどうするか迷っている。
紙芝居にしようと思いつつ、一旦頭と気持ちを整理するために
紙芝居のつくりをここでまとめてみようと思う。

強い馬が強い勝ち方をしたあんな素晴らしいレースに
何の文句があるの?
どうせ馬券が外れた腹いせでしょ?あるいは国粋主義者?
と言われそうなので釈明していこうと思うが
まぁ言うなれば国粋主義者なのかもれない。。

そう、りゅうせいがああも簡単にロマンチックウォリアーの前を開け
楽々と抜け出させたことに私はどうしても納得できない。
いや別に、積極的に妨害しろとは言ってないし、そんなことは望んでいない。
とはいえ歴代最強クラスの刺客が海外から殴りこんできた時に
ある程度楽な競馬をさせないという日本競馬の矜持があってもよかったと私は思う。

現に最後の直線、前にりゅうせい・横にノリでロマンチックウォリアー&マクドナルドは窮地に陥っていた。ステラヴェローチェを駆る前週のダービージョッキーは、1ミリたりとも隙間を開けるまいという毅然とした姿勢で実にタイトに最強馬を苦しめていた。そうだよ、そうなんだよ。

エルコンドルパサーが凱旋門で逃げざるを得なかったこと
りゅうせいフォーエバーヤングがタイトどころではない乗り方をされて惜しくもケンタッキーダービー馬になれなかったこと
有力馬が遠征するということは、現地陣営の厳しいマークに遭う事とセットで考えなければならないのである。
繰り返すが、私は執拗な妨害や不正を容認したり賞賛するつもりは毛頭ない。ただ、簡単に勝たせたるのはぬるすぎるんじゃないかって話。

結果、先日の安田記念では
フィアスプライドりゅうせいが追い出しと同時に内に切れ込み
まるでラビットのような動きでロマンチックウォリアーに最高の進路を差し出した。そりゃ勝たれるよ。正々堂々勝負してて気持ちよかったじゃあないんだよ。

競馬がキャンブルだから、ではなく競争であるからこそ
強大な存在がいる時に他の陣営はかませ犬になり下がらないように必死に足掻いてほしい。それでダメならあきらめもつくし、強者に素直に脱帽出来る。ましてや今回の強大な存在は、超強大な外国馬。簡単に勝たせてたまるかという精神があってもいいと思うんだよな。

とここまで書いてきて改めてわかったのだが
多分自分は別に国粋主義者ではなく、ただの地元贔屓なんだわ。

なんつーか、アウェーの洗礼みたいなの好きなのよな。
それはもちろん、負けるもんかの精神で起こすジャイアントキリングが大好きなことはもとより、それでもなお暴力的な底力でねじ伏せる強者のすごみも大好きなんだよ。とにかく英知を結集した本気の勝負が見たい。納得できるものを見せてほしい。

でもなんだろう、りゅうせいは若いし
それこそいわゆる悟り世代だろうから「少々のことではロマンチックウォリアーを倒せないと思ったので、自分の競馬に徹しました。上位と差がない競馬が出来て良かったです」って言うだろうなと思う。
それも間違ってはないんだよなぁ。むずい。
そもそもりゅうせい視点で言えば
ロマンチックウォリアーが勝とうと、ナミュールが勝とうと知ったこっちゃないわけで、自分は負けるのに他の日本馬に仲間意識を持って犠牲になれって言われてもなぁってことになるのだろうか。

いやでもやっぱり、ノリがあれだけ身を削って日本競馬を護ろうとした(大げさ)姿を見た時に引っ掛かりはあるんだよな。いやもうこれ答えは出ないな。言葉を選ばずに言えば私にはノリはとてもかっこよく見えたし、りゅうせいは情けなく見えたし、個人的にはとても気に入らない騎乗だった。

とはいえ、それはあくまで私が気に入るか気に入らないかの話に過ぎず、正しいか間違っているかの話ではないのだろうなとも思う。

・強い相手が簡単に勝たないように工夫を凝らすこと
・シンプルに自身が最善を尽くすこと

この2つを同時に遂行することはかなり難しい。
私は「強い相手」との力差が大きければ大きいほど、工夫が大事だと考えがちだが、そのあたりは時代の流れもあり判断が微妙なところだろう。

私は古き良きノリの矜持に痺れたが
りゅうせい式最新鋭も確かにありなのかもしれないと今は少し思っている。
ようは好みの問題だろう。

もう紙芝居にしようもないので、これをレース回顧にしようと思う。
全く回顧していない気がするがそれは気のせいだということにしておこう。

私は、ノリの浪漫溢れる勇ましい姿をこれこそロマンチックウォリアーだと興奮し、りゅうせいお前もウォリアーになれなどとドヤ顔で最後のフリップを作るつもりだったのだが、それもなんか違うなぁという今は複雑な心境。
いやなんだろう、ノリは本当にかっこよかったし、今でもやはり包囲網を打ち破るロマンチックウォリアーの姿を見たかった味もある。
とはいえ、ありとあらゆる競技でー私はコリジョンもピッチクロックも反対派だし、アウェーゴール偏重方式も好きだったので、単に私がまともではない可能性が高いー駆け引きより真っ向勝負に比重が置かれてきている昨今のスポーツ界隈を考えるとこれもこれで一つの正解なのだろう。

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