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人事制度改革詐欺

Wikipediaによると詐欺とは「他人をだまして、金品を奪ったり損害を与えたりすること」です。一時的に利益を出しても全体として力を失い収益が減ったならばそれは改革の失敗であり、それを唆して代金を得た行為は詐欺と呼ばれてもよいのではないか?
多分、法的には違うでしょうが、アメリカの優秀な弁護士でもいれば損害賠償請求できそうな案件だと思います。

AIさん画、もう少し狡賢そうでしたが

多分1996〜7年ごろだったと思います。その人物は経営コンサルタントと名乗ってB社にやってきました。バブルが崩壊して受注が減る一方で時間外勤務は膨れあがり、B社はそれまでの「丼勘定」を改め支出を抑える方法を模索していました。

某エネルギー会社の経営状態をあっという間に改善したという実績を掲げてクリエイティブ集団のB社にも「目標と成果と達成度から評価する」という職能資格制度を提唱しました。
組合の話し合いはかなり揉めましたが、それぞれが自分の才能に自信を持っていた彼らは「能力に応じて収益を分配する」という謳い文句に騙されて妥結しました。
そして私は「マネージャー」とかいう中間管理職になり、たった一人の部下の職能面接を行いました。彼は発想豊かなCGクリエイターでLightWaveという当時流行りのアプリでコーナータイトルやアタックなどを作り、私は局のディレクターと技術の間で調整を行っていました。問題なく進むだろうと考えていた矢先、彼は交通事故で瀕死の重傷を負い、復帰した時には人生観が変わってしまっていました。
「高い目標なんか掲げません。僕は今のままでいいです。」
「新しい事も始めません。PCに向かってできる仕事だけをこなします。」
こうなると職能資格制度は崩壊です。
1998年の全米オープンゴルフはサンフランシスコのオリンピッククラブ・レイクコースで開催されました。全米女子はブラックウルフラン、全英オープンはロイヤルバークデール、全英女子はロイヤルリザムアンドセントアーンズ、全米プロはワシントン・サハリーカントリークラブ、全米シニアはカリフォルニア・リベラカントリークラブ。
プロデューサーとコーディネーターと技術は同じですがディレクターは交代で入ります。一方で私は一人で全部回ります。大西洋を何度も往復して大会が始まれば朝の5時から夜の11時過ぎまでキンキンに冷やされた機材室の横に設置された編集機とノンリニアの前で働き詰め。泊まるホテルは経費節減でHIS

もっと狭かったね

風邪を引いて「two more branket please」病院は保険が効かないから薬局で薬買って「Take chicken and orange」 コンビニで買った果物で過ごしていました。
1ヶ月半の出張を終えて帰り「もう最悪でしたよ」こぼした私に隣の上司が「自己管理ができてないんじゃないの?」てめぇ、時差の中で中継と編集と両方やる意味解ってんのか?
目標管理シートに記入した新規事業は全て経費節減のため全滅。
こんな変な制度やめないとB社ダメになりますよ、と意見書を出したら役員に呼ばれ「そんなに嫌なら辞めるしかないだろう」
私は就職活動を始めました。

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