監査人の責任

(4)監査人の責任
監査人の責任は独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにあること

・監査の基準は監査人に財務諸表に重要な虚偽の表示がないかどうかの合理的な保証を得ることを求めていること

・監査は財務諸表項目に関する監査証拠を得るための手続を含むこと

・監査は経営者が採用した会計方針及びその適用方法並びに経営者によって行われた見積りの評価も含め全体としての財務諸表の表示を検討していること

・監査手続の選択及び適用は監査人の判断によること

・財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないこと
・継続企業の前提に関する経営者の評価を検討すること
・監査役等と適切な連携を図ること
・監査上の主要な検討事項を決定して監査報告書に記載すること

報告基準三

監査人は、継続企業を前提として財務諸表を作成することの適切性に関して合理的な期間について経営者が行った評価を検討しなければならない。

実施基準三7

監査人は、監査の各段階において、監査役等と協議する等適切な連携を図らなければならない。

実施基準一7

監査人は、監査の過程で監査役等と協議した事項の中から特に注意を払った事項を決定した上で、/その中からさらに、当年度の財務諸表の監査において、職業的専門家として特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項として決定しなければならない。

報告基準七1

★「監査の基準は監査人に財務諸表に重要な虚偽の表示がないかどうかの合理的な保証を得ることを求めていること」を記載する意義
合理的保証とは、監査が監査資源の制約と経済性の要請、内部統制固有の限界、監査証拠の間接性等の制約から重要な虚偽表示が存在しないことの保証は絶対的なものではなく、「合理的」な範囲での保証にとどまることを明示するものである。

★「監査は経営者が採用した会計方針及びその適用方法並びに経営者によって行われた見積りの評価も含め全体としての財務諸表の表示を検討している」を記載する意義
財務諸表の作成には経営者による見積りの部分が多分に含まれている、ということを明示し、「財務諸表の性格的な特徴」を明らかにするものである。


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