除外事項の定義と種類

◆定義
監査人が監査意見を表明するにあたって、その影響の重要性広範性を考慮しなければならない事項である。
監査人が無限定適正意見を表明することが難しいと判断する原因となる事項である。

◆除外事項の分類
・ 監査実施上の制約事項
・ 財務諸表作成・表示上の不適切事項
・ 未確定事項


◆原因の性質による分類
①監査範囲の制約にかかる除外事項
重要な監査手続を実施できなかったことによる監査範囲の制約

②意見に関する除外事項
経営者が採用した会計方針の選択及びその適用方法、財務諸表の表示方法に関する不適切な事項

◆除外事項の例
会社は、売掛金について、十分な貸倒引当金の計上を行っていない。
我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に従えば、36百万円の貸倒引当金を追加して計上する必要がある。
この結果、営業利益、経常利益及び税金等調整当期純利益はそれぞれ36百万円過大に、また当期純利益は21百万円過大表示されている。

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