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朝日新聞阪神支局襲撃事件と告発本「記者襲撃」を考える―この本質的問題に触れないジャーナリストは、ジャーナリストではなく、単なる「売文屋」(飯のタネ)

朝日新聞首脳部は、『記者襲撃』で「内部告発」されている勝共連合=統一教会との癒着(取引)について、何一つ謝罪も、弁明も、しない! 

テレビも、新聞も、表層的な「報道の自由を守れ」と言うだけで、この「赤報隊事件」の実態について全く触れようとしない。 

事件を20数年追い続けてきた、事件の調査担当をしてきた当事者の元朝日新聞記者が、体を張って告発しているのにも関わらず。 

――この本質的問題に触れないジャーナリストは、ジャーナリストではなく、単なる「売文屋」(飯のタネ)だ。

●警察と勝共連合・統一教会の癒着、しかも朝日新聞中枢の腐敗まで摘出した、画期的本の出版だ! 

NHKスペシャルで報じられた「赤報隊事件」が、当時から事件を追ってきた朝日新聞記者によって本になった。『記者襲撃 赤報隊事件30年目の真実』(樋田 毅(著)。

ーNHKスペシャルでは、「真犯人追及」があいまいで、問題の多い番組であったが、この書籍では、「真犯人像」に迫る優れた内容となっている。
これに少しでも係わったものの一人として、かつ、日本社会に潜む闇(政府・警察の、犯罪組織との共謀)を暴く必要から、以下、箇条書きに書評・批評を述べたいと思う。

*この一連の赤報隊事件の真犯人は、私たちの当初の予測通り、勝共連合・統一教会の軍事組織の犯行であることが明らかとなった。しかも、その組織の存在と犯行グループの元自衛官らも特定されている。

*だが、警察はこれを承知していながら、まったく捜査しなかった。これはオウムと同様の「宗教団体を捜査しない」という当時の状況もあったが、この勝共連合が政府・権力機構と癒着していることが根本にある。

*この軍事組織の指導的秘密グループに、元革マル派のメンバーまで特定されている。統一教会は、全国に散弾銃を含む20数店の銃砲店を経営し、このグループに銃を売り、かつ訓練場ま提供している。しかも、この神戸事件で使われた銃もこの教会関係の店が扱ったものと、ほぼ特定することができる。

*この勝共連合の軍事組織の、元自衛官のメンバーまで特定していながら、しかも、朝日から警察に情報が提供されていながら警察は、これらの人物を全く捜査しなかった(我々の提供した情報も、100%警察に提供されたことが記述されているが、これは朝日は読者・市民の情報提供を警察に流してしまったという、「ジャーナリズムとしての信義」に反する。しかし、朝日は未だに私たちを含めて、一切の謝罪はしていない、許しがたい)。

記者襲撃-1

記者襲撃-2

*神戸事件後のわずかあとに、朝日新聞の中枢の幹部と勝共連合との間で、「手打ちの食事会」が数度に亘って行われるという、おぞましい状況まで書かれている。第一線記者の必至の奮闘をあざ笑うかのような、この朝日トップの裏切りに怒りを覚える。読者ばかりか、遺族さえも愚弄する朝日中枢の腐敗が進行しているということだ。

*しかも、書かれているように、朝日の編集委員の一人は、勝共連合から賄賂まで受け取っていることが書かれている。とんでもない、おぞましい事実だ。

政府・警察中枢の、このとんでもない状況、メディアへの「連続テロ事件」を(これが朝日の「大転換=変節のきっかけ」の一つとなった)、その真犯人を国家ぐるみで隠蔽した事態を、私たちはしっかりと記憶すべきだ! 
これは、単なる「陰謀」でも「謀略」でもなく、具体的な、かつ現実的な事件であり、このクニの背後にある、おぞましい実態である。

*これを書かれた、しかも朝日新聞の内部の腐敗まで告発した樋田元記者に感謝したいと思う。彼こそホンモノのジャーナリストである。

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