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母は言葉の魔法つかい



幼い頃から母の言葉に

何度ハッとさせられたか。


以前、Instagramにも投稿しましたが

私が悩みをぽろっと口に出した時、



「それは悲しいの?悔しいの?」


「悲しいのならそこから離れて、


悔しいのならもう1回。」


母の言葉はシンプルなのに
いつも心にすっと入ってくる。


今回はそんな母の話を
ふたつさせてください。


私の母がこの記事を見つけたとき、

この時点で何を言われるのかと

ひやひやしているだろう。笑





〝お子様ランチはいつも最後〟




小さい頃に家族でファミリーレストランへ行くと


私の頼むお子様ランチはいつも最後。


みんなの頼んだものは先にテーブルに揃っている。


お腹がすいているので、


これにはちょっとむしゃくしゃする。


今ならなんてことなく我慢できるけれど、


当時の小さい私にはすごくむずかしい。



なんなら私には「怒る」という選択肢がないので


我慢が続くと「泣く」になる。


あ、これは今も変わらないかも。




我慢してる様子を見兼ねて、

母がこんな言葉をこぼしました。



「真瑚のを1番美味しく作ってくれてるから、

1番最後に出てくるんだよ。

ママもお家でおいしいごはんを作るとき、

たくさん時間をかけて作ってるでしょ。

いいな〜真瑚のがきっと

1番美味しいんだよ〜」って。


それを聞いた途端に

私の脳内では

ハートがたくさんポンポンと溢れて

顔のにやにやが止まらない。




「ねー、ほんと遅いねぇ」でもなく

「もうすぐ来るから待ってなさい!」でもなく



確かにその通りかも!と

子どもでも納得するシンプルな言葉。



その後、

お子様ランチがテーブルに置かれた瞬間


キラキラのフィルターがかかったように見えたのを


今でも鮮明に思い出せます。



ママってすごい!って

生まれてはじめて思ったできごとでした。







〝守るべきもの〟


私が幼い頃、


父は仕事がとても忙しく


私の起きる前に仕事に行き、


眠りについてから帰ってくる。




父に会うのは1週間に1回あったかな?くらい。



そんな時に母が兄に伝えていた言葉。



「お父さんはママとたくちゃん(兄)と真瑚が

お家でのんびり楽しく過ごせるように

お仕事に行ってくれてるんだよ。

家族を守るってそういうことよ。」





「そんなママはたくちゃんと真瑚のために

美味しいご飯を作って、

お家と家族を守ってるんだよ。」





「それじゃ、たくちゃんが守るものは?」



兄「、、、えっと、、、あ! 真瑚!」



弱いもの、自分より小さいものを大切にする。



守るってことを母はそうやって教えてくれた。


「それじゃ真瑚は?」


と母に尋ねると


「いつもありがとうって
思っていればいいんだよ。」と


兄は私に優しくて、叱られたこと、

いじめられたことが一度もない。

私がケンカをふっかけても、

兄はいつだって穏やかで、

普段はとても大人しいのに

私がピンチの時は1番に助けてくれる

今も私のスーパーヒーローだ。



魔法のような母の言葉は

愛情と優しさでつくられたもの。



母の言葉の魔法はお守りのように

私の心にいつもずっとある。



地元を離れて

東京で暮らす今も

母の言葉は何よりもそばにある。



私もそんな言葉の魔法つかいになりたい。

お守りのような言葉を選べる大人になりたい。

今日も明日も母が穏やかでいられますように。


おしまい

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