バッハのオルガン曲

中学生の頃、バロックや古典派の音楽は聞くとだいたい寝てしまっていたのですが、バッハのオルガンの曲は例外でした。それぞれの曲が短くて劇的最初に買ったCDはマリー・クレール・アランの演奏でバッハのオルガン曲の有名どころを集めたものでした。以下の曲が入っていたと記憶しています。

・トッカータとフーガ 二短調(替え歌で有名なやつです)
・ファンタジアとフーガ ト短調
・トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調
・小フーガ ト短調
・パッサカリアとフーガ ハ短調

この中で一番好きだったのは「トッカータ、アダージョとフーガ BWV564」で、今でも好きな曲です。録音したオルガン固有の音色の影響多分にあるのだとは思いますが、アダージョの雰囲気がとても神秘的だったんですね。私はキリスト教徒ではありませんが、こういう曲を聴くと何か大きな力みたいなものは感じてしまいます。田舎ではパイプオルガンなんて実物を見る機会はもちろんなく、音楽の教科書に載っている写真で想像をふくらませていました。

パイプオルガンの実物を初めて見たのは、上京してサントリーホールや東京芸術劇場でプロオケの演奏を聞いた時です。大学オケに入ってサン=サーンスの「オルガン付」を演奏した時には、初めて間近でパイプオルガンの豪華絢爛な音を浴びました。本番の日のステリハで、みんなオルガンを見上げながら「凄い!」と興奮していたのが懐かしいです。

ところで、中学時代に初めてバッハのオルガン曲を聞いたような気がしていましたが、どうもそれよりもずっと前に聞いていたということが後年判明しました。「ルパン三世 カリオストロの城」に使われていたのです。伯爵とクラリスの婚礼の時に流れているオルガンの曲が、実はバッハの「パストラーレ BWV590」だったのです。当時は音楽には興味がなく、アクション部分しか見ていませんでした。

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