アマチュアオーケストラの選曲

はい、一番モメるやつですね(次にモメるのは管楽器のローテーションでしょうか)。

皆さんのオケはどのように選曲されていますか?

私の所属するオケでは以下のようになっています、

①各セクションから1人ずつ選曲の係を出していくつかのプログラム案を作成
②各案をパートリーダーに共有、実現不可能なものがないかどうかを精査、あわせて各案に意見を出してもらう
③選曲係と指揮者の先生とで打ち合わせを行い最終決定
※やってみたい曲のアンケートを取ることもあります。

私自身は、30代前半の頃に現在所属しているオケで選曲係をやっていました。指揮者の先生と会食しながら曲を決めたりすることもありました(ホテルのバー、イタリアンレストラン、ビアホール…)。各パートの事情を勘案しながらの作業はとても大変でしたが、楽しかったですね。

さて冒頭に戻って、何がモメるかというと、まさにこの「各パートの事情」があまりにも多種多様だというとこなんですね。私の吹いているトロンボーンで言うと、まず曲中に出番があるのかないのかが重要になってきます。モーツァルトの交響曲には全く出番がありませんし、ベートーヴェンの交響曲は5番・6番・9番にしか出番がありません。したがって、一つの演奏会でメインの交響曲に出番がなく、数万円の費用を払うのに自分の出番は序曲1曲だけ、とかだとちょっと悲しくなります。そういう場合は、いっそのことその演奏会の出番をゼロにしてもらったほうがいいなあと個人的には思います(実際に、自分が選曲係をやっている時にトロンボーンなしのプログラムを組んだこともあります)。他のパートで言えば、ブルックナーという作曲家は木管楽器、特にファゴットにあまり活躍の場を与えてくれないので、ブルックナーだけは嫌だというファゴット奏者には数多く出会います。また、私は弦楽器は全く弾けないので想像でしか語れませんが、内声の魅力に乏しかったり効果音的な使われ方ばかりという曲はあまりやる気が起きないのかもしれないと思います。まあ、弦の皆さんはベートーヴェン弾きたいですよね。あれはカッコいいし、燃えます(合奏でベートーヴェンになると気合いの入り方が明らかに違う!)。私もチェロやコントラバスが弾けるなら絶対「エロイカ」や「運命」やりたいです。

大学オケの選曲は、社会人オケよりも遥かにモメた印象があります。自分のいたところがそうだったというだけかもしれませんが。金銭的に多少は余裕のある社会人オケと異なり、学生はお金がないので、みんな必死で演奏会費用を払っているのにトロンボーンやチューバにほとんど出番がないという状況は何とか避けたい。自分がパートリーダーの時はかなりのプレッシャーの中で選曲に臨んでいました。また、大学オケの選曲は最後に全員投票で決めていましたが、この全員投票をする団員総会が毎回大荒れでギスギスしていました。楽しかった大学オケで唯一イヤな思い出です。まあ、みんな必死でぶつかり合っていたんでしょうね…

さすがに25年もオーケストラで活動してくると、最近は、あれが吹きたいこれが吹きたいという欲もあまりなくなってきました。5回に1回くらい好きな曲に当たればいいかなというくらいののんびりした気分で活動しています。

オケの主役は何と言っても弦楽器ですし。
トロンボーンは飾りですよ、飾り。



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