「花束みたいな恋をした」から学ぶこと!長続きする恋愛・結婚の法則

有村架純と菅田将暉が主演の大ヒット映画「花束みたいな恋をした」。

日本に住んでいてよかったと思わせてくれる、楽しくて、美しくて、せつない映画です。

10代の人達や恋愛経験(誰かと付き合った経験)がない人は、もしかしたら、まだこの映画のよさが分からないかもしれません。

25歳以上で恋愛経験のある人は、いま恋人がいる人も、いない人も、時間を作って必ず映画館に観に行くべき!

恋愛とは何かという、答えはないけれど、人生で最も大切な問いの一つについて、真剣に考えるきっかけとなります。

そして、ストーリー展開も上手なので、2時間があっという間に過ぎる面白さです。

映画を見たあと数日間は、映画の世界観の余韻から抜け出せないでしょう。


(以下は、ネタバレを含みます。)





映画を観た方はご存知の通り、ちょっとオタク系の若い男女による、人生最高の素敵な恋の物語。

あまりパッとしない日々を過ごしていた大学生の二人が、終電を逃したことによって、偶然に出会い、

共通の話題で意気投合し、楽しいデートを重ねる。

彼の家に泊まるようになり、何度も、何度もエッチをする。

一緒にお風呂に入って、いちゃつく。

彼女が家を出て二人で暮らすようになり、お金はないけれど、一緒にいるだけで、ただ散歩をするだけで、楽しい毎日。

そんな毎日をこれからもずっと続けていくことを望んでいた二人。

そんな二人も、大学を卒業後、生活のために働くようになってから、すれ違いが始まる。

トキめきを感じることはなくなり、一緒に住んでいるのに、会話もしなくなる。

エッチもしなくなる。

一つ屋根の下に、同じベッドで隣り合わせに寝ているのに、気持ちは離れ、別々のことを考える二人。

彼の先輩が亡くなって彼が悲しんでいるときにも、もはや彼女は一緒に話を聞いてあげることもできない。

そんな状態を長く続けて、別れるきっかけすらなくなっていた中、付き合い始めてから4年後に、別れる。

あんなに大好きで、一緒にいるのが楽しくて、話が合って、美しい思い出をたくさん作った二人。

そんな大事な思い出があったから、会話をしないようになってからも、なかなか別れることが出来なかった。

でも、最後は、二人でその状況に向き合って、再び出会ったときのような楽しい時間を少しだけ過ごしながら、笑って別れる。

その数年後、二人は街で偶然すれ違うけれど、それぞれ、別の恋人がいる。素敵な過去の思い出は懐かしいけれど、二人はもう別の道を歩んでいる。


(このエンディングは「東京ラブストーリー」のエンディングとほぼ同じで、脚本家・坂元裕二の得意パターン。「ラ・ラ・ランド」のエンディングもこれと同じ。観た人の心を当分の間ざわつかせる鉄板の終わり方。)

*

過去に恋愛をしたことがある人ならば、最初はとても好きだったのに、最後はもう好きではなくなっていたという経験をしたことがあるはず。

だから、この映画は、最高の恋をした素敵な二人が最後に結ばれることはない、悲しくて泣いてしまうストーリーだけれども、多くの人の共感を呼んでいます。

最後は別れることになったけれども、二人の恋愛は、花束のように素敵なものでした。

でも、花束の美しさは、永遠には続かない。しばらくすると、色あせて、枯れてしまう。

これ以上、二人の関係を続ければ、過去の大切な思い出を壊すことになってしまう。

そうなってしまわないように、とても、とても悲しいけれど、別れることにする。

そして、人は、新しい花束を探す。

*

この映画を観て感じるのが、一生続く恋愛は存在しないのか?という疑問です。

あれだけ気の合ったはずの二人が結ばれないのであれば、最後まで続く恋愛なんてないのでしょうか?

映画の中で出てくるセリフのように、いつも「はじまりは、おわりのはじまり」なのでしょうか?


*

長く時間を過ごしていれば、どんなカップルでもマンネリ化してしまいます。

実際、結婚してしばらく経ってからも、恋愛感情を相手に抱いている夫婦は少ないと思います。

人は恋愛をする生き物。

常に恋愛をしたいし、恋は生きるための大きなエネルギーを与えてくれます。

だから、恋人や結婚相手にトキめきを感じなくなると、浮気をする人が多いのです。(単にやりたいだけで浮気をする人もいますが。)


そして、別れたり、離婚をする場合もあれば、別れずに、子供や生活のために夫婦を続ける場合もあります。

この映画を観て、強く感じたのが、相手に恋愛感情がなくなった段階で、辛くても、別れるべきだということ。

恋愛感情がなくなって、セックスも会話もしなくなったのに、これまでの思い出という情に流されて付き合い続けるのではなく、

勇気を出して別れて、前に進んだから、二人で過ごした5年間を、かけがえのない大切な思い出にすることができた。

では、やはり、どんな恋愛も必ず終わりを迎えることになるのか?

人は、恋をして付き合って別れ、また恋をして付き合って別れをずっと繰り返していくものなのか?

それは、一生ずっと一緒にいたいと思える人に出会えるかということと、一生ずっと一緒にいるための努力をするか、によると思います。


*

映画の中の麦(菅田将暉)と絹(有村架純)は、お互い、一生ずっと一緒にいたいと思う相手でした。

でも、二人はまだ若くて、純粋だった。

何もしなくても、この恋愛がずっと続くと思っていた。

実際には、恋愛も、結婚も、そのための努力をしなければ、長く続けることは出来ない。

麦(菅田将暉)は仕事でいっぱいいっぱいになってしまって、絹(有村架純)と向き合おう努力が足りなかった。

恋愛の最初の頃だけではなく、2年経っても、3年経っても、もっと絹を楽しませる工夫を続けるべきだった。

絹(有村架純)がずっと20年後も30年後も輝いていられるように、男の役割を果たしてほしかった。

もしかしたら、麦が、ちょっとくらいは外で別の女の子と飲みに行ったりするくらいの、もっと気が利く男だったら、絹とも、もっと上手く付き合えたのかもしれない。

でも、そんなオタク気質で、不器用で、純粋な二人だったからこそ、美しく、はかなく、一生忘れない「花束みたいな恋」を経験できたのでしょう。


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恋愛や結婚を長続きさせるために、意識しておくべきことがあります。

付き合って最初の頃は、お互い、メイクをしたり、お洒落をして、着飾った状態の相手を見ています。

でも、一緒に暮らし始めると、お互いに、すっぴんや素の自分を見せて毎日を過ごすようになります。

男の立場からすれば、家ではノーメイクの恋人や奥さんを見て、外では着飾った女性を見ていれば、恋人や奥さんへの恋心がだんだんと薄れてしまいます。

男にとっては、常に自分の彼女や奥さんには、可愛くあってほしいのです。

これは、常に、家にいてもばっちりメイクをすべきということでは、ないです。

家でメイクを落とすのは当然です。

でも、メイクを落としたって、ラフな格好でいたとしても、肌や髪を整えたり、ちょっとした気遣いやしぐさで、男に可愛いなと思わせることはできます。

彼氏や旦那の前で女を意識しないようになり、平気で下着姿や裸で家を歩き回るようになったり、可愛さを感じさせられなくなれば、セックスレスカップルになってしまいます。

時々は外出をして、着飾って、色っぽさを見せたり、彼氏や旦那に焼きもちを焼かせるような行動をとったりといったことも、大切なのです。

ほとんどの男は、あざといキャラの女の子に弱いし、可愛いなと思ってしまいます。

やり過ぎはよくないですが、少しくらいはそうした仕草を身に付けた方が、男にとって一生、手離したくないと思われる女になることができます。

男だって同じです。

家ではラフな格好をするでしょうが、それでも、身だしなみを整えて、男らしさを見せることは可能です。

常に彼女のご機嫌をとることを優先して、定期的に彼女が喜ぶ場所に連れて行ってあげ、誕生日には彼女が喜ぶサプライズを毎年して、普段から彼女の話をよく聞いて、毎日彼女を抱きしめる。

お互いに、束縛はせずに、相手を信頼して、浮気にならない範囲で、相手が他の女や男と関わりを持つことを認める。

そうした少しくらいの緊張感があった方が、マンネリ化を防ぐことにもなります。

こうしたことを、お互いに続けられるのであれば、花束みたいな恋を、過去の思い出ではなく、一生の恋愛にすることもできるはず。


*

どんな恋も、引き延ばせばよいのではなく、きっぱり終わらせた方がよい恋もたくさんあると思います。

麦と絹は、まだ若かったし、一度、あの恋は終わらせるべきでした。

でも、もしかしたら、成長した二人が、また出会って付き合うことだって、あるかもしれない。

もしくは、もしふたりが再び付き合うことがないのであれば、それはお互い、あの花束みたいな恋よりも、もっと素敵な恋を見つけたということ。

どちらにしても、あの恋を経験した二人には、素晴らしい未来が待っている。

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