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分子栄養学 脂質編

新しい拠点宮崎県綾町に引っ越し、部屋も片付いてまいりました。宮崎の方々は気候のように温かく、引っ越してきたばかりではありますが、様々の事が進行してきています。

で!今回は脂質編 (せっかく習ったからできるだけ早くアウトプットしたい。宮崎でのことなどはそのあと)

脂質はかなり生活に密着していて驚きが大きかったです。

ちょっと長くなったので先にまとめから発表して、その内容をみてもらう形式にしてみます。

・まず油は神経、ホルモン、細胞膜、炎症等めちゃ大切

・飽和(主に動物性)と不飽和(植物と魚)はどちらも大切

・不飽和の必須脂肪酸、植物油と魚油は同じくらいの量とる

・植物油は酸化しやすい。食べる時はできるだけ生で

・酸化油は強烈な酸化力をもつ

・日頃から野菜や果物、特に野菜を沢山とり、抗酸化物質を体に入れることで体内の油が酸化しても、酸化油を摂取しても、除去してもらおう

・トランス型脂肪酸はとらない

一文にすると「魚油も植物油も、動物性油もみんな大切。植物油はできるだけ生で、加熱する時はココナッツオイルやバターで、日頃から魚や沢山の野菜を食べよう。あとマーガリンやショートニングはやめようね」

以下まとめの説明

【脂質摂取の基礎知識】

脂肪と聞くとなんとなくあまりとらない方が良いという雰囲気が醸し出されますが、脂肪酸(脂質は、化学構造の違いによって、単純脂質(中性脂肪、ロウ)、複合脂質(リン脂質、糖脂質、リポタンパク質)、誘導脂質(ステロール類)の3種類に分類され、それらすべてを構成している重要な要素が脂肪酸です。)の中には必須なものがあり、必ず体に必要な栄養素です。

脂肪酸は

・ホルモンや細胞膜の生成(細胞膜というありふれた部分の材料といわれると重要さが際立つ。細胞膜が細胞内外の物質のやり取りをしているのでここがぼろくなると、細胞レベルで代謝が滞る)

・免疫機能に不可欠

・神経細胞の発育、神経同士の伝達にも重要な働きをしている(とにかく神経に大切)

脂肪酸は「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」があり、不飽和(オメガ3・6・9)のうちのオメガ3(魚系)と6(植物系)が必須脂肪酸になります。

必須脂肪酸は摂取のバランスが重要で理想はオメガ6:オメガ9=1:1~1:3くらいにしたい。現代は1:10くらいでオメガ6過剰(植物油過剰)になってきている。

そして植物油オメガ6は酸化しやすい事が特徴。加熱などで酸化された植物油の過剰摂取が生活習慣病の要因のひとつになっている。

【まめ知識】----------------------------

細胞膜の構成要素=タンパク質1:脂質1

脂質の構成要素=飽和1:不飽和1

不飽和の構成要素=オメガ3が1:オメガ6が1

タンパク質と飽和脂肪酸、オメガ3と6の摂取が健康な細胞膜の材料。さらにそれを代謝するのにミネラル、ビタミンがいるのですね。

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オメガ3と6は炎症反応にも大きな役割を果たしています。

オメガ6は炎症を抑える成分と炎症を起こす成分のどちらにもなります(炎症を起こす方も体に必要な成分です)オメガ3は炎症のバランス(ここは起こす、ここは抑える)をとる成分になります。なのでオメガ3(魚油)をしっかりとることでアトピー、喘息、リュウマチに変化があったというお話がありました。

油は神経に効くので魚油をしっかりとることが自律神経を健康に保つのに重要だそうです。

【酸化と油について】

ここからが僕は非常に興味深かった部分です。

酸化した油から動脈硬化は始まるという博士がいるくらい酸化油は血管に悪影響を及ぼします。

動脈硬化の文脈でよく出てくるコレステロール。その働きは

「細胞膜の材料、ビタミンDの材料、胆汁酸の材料、性ホルモンの材料、副腎皮質ホルモン(対ストレスのホルモン)の材料」

と非常に重要。そのコレステロールに関してよく聞くのが善玉と悪玉という概念、これらは

HDL(善玉)使用済みコレステロールの回収

LDL(悪玉)コレステロールの配布

という中身です。こうしてみると悪玉といわれるものは別に悪でもなんでもなくて、ただ重要なコレステロールの配布をしているものなのです。

悪玉になるのはLDLが酸化した場合。コレステロールや中性脂肪などのいわゆる脂質が酸化されると過酸化脂質という強烈な活性酸素発生装置になってしまいます。そしてこの過酸化脂質はその酸化力で周りにある油を酸化させて次なる過酸化脂質を作ってしまうのです。

植物油は必須脂肪酸ですが、酸化させて摂取するとそもそもの機能を果たせないばかりか悪影響を及ぼしてしまいます。

ではどうすればよいのか

①そもそも酸化した油をとらない

②酸化物質を除去してくれる「抗酸化力」の高い食品を食べる

①は植物油が酸化してしまう代表的なものは加熱でした。なので植物油はできるだけ加熱に使わず、生で何かにかけて食べる。加熱調理には酸化しにくい飽和脂肪酸のバターやココナッツオイル等を使う。

②抗酸化力の高い食品とは一部の酵素、一部のビタミン、ファイトケミカル(植物栄養物質)を多く含む食品のこと。その代表が野菜、果物であり、僕が知る限り特に野菜に多く含まれています。プラス果物は果糖があるので取りすぎると体の糖化につながるので量をとれません。(果物は嗜好品)

最後につけくわえると、マーガリンやショートニングといった水素を添加した油はトランス型脂肪酸といい、自然界には存在しない形らしく、体内に入っても代謝できず、むしろややこしい形をしているがためか正常な脂肪酸の働きを阻害したりするのでひかえた方が良い。

少し野菜の働きがでてきましたね。ここからミネラル、ビタミン、植物栄養物質とどんどん野菜大活躍になっていきます。植物のつくる物質の可能性は知れば知るほど魅せられる。

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