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【10分チャレンジ】かんのうのじょうらんを官能の情乱と変換したくなる話
でも観応の擾乱なんだぜ!
わたくし日本史専攻で、大学院まで行きました。
研究テーマはちょっと恥ずかしいのであの、日本近世思想史、とだけ書いておく。林羅山とかだよ。
日本史専攻していたわりに、というか近世史(江戸時代ね)を専攻していたわりに、幕末志士にも新撰組にも全く興味がなく。
むしろ学部時代の中世日本史で尊氏様しゅき…!とすっ転び、観応の擾乱何それうまい尊氏様と直義うまい尊氏様と師直うまいなんなら桃井直常の存在そのものがちょううまい、と大食いになるくらいには鎌倉末期から南北朝時代が大好きだ。
…という長い前置きのもと、今週刊少年ジャンプ本誌で一番面白い、と勝手に思っているのが松井優征氏の『逃げ上手の若君』です。
ニッチもニッチ、中先代の乱を取り上げた漫画でして。
時は1333年、鎌倉幕府の後継者である少年・北条時行は、武士としての取り柄を持っておらず、武芸の稽古からも逃げ続ける日々を送っていた。しかし、後醍醐天皇と内通した御家人・足利高氏(後の尊氏)の突然の謀反により、鎌倉幕府は滅亡する。故郷も家族も全て失い、一人生き残った時行は信濃国の神官・諏訪頼重に保護される。頼重は未来が見えると言い、時行が「2年後に天を揺るがす英雄となる」と予言する。時行は誰よりも逃げ隠れ、生き延びる才能に秀でていた。潔く死ぬことが名誉とされた時代において、自らに降りかかる過酷な運命を「逃げ」で切り開いていく英雄譚の始まりである。
尊氏様が超絶色男のできすぎくんな感じだったり、
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時行がそこはかお色気満載な美少年だったり、
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とにかくなんかこう、そこかしこに作者の性癖なのではと思わされるキャラクター造形へのこだわりが伺えて、あと単純に中先代の乱っていうテーマそのものが面白くて続きが気になる作品です。
と漫画をおすすめしつつ、
中先代の乱とか観応の擾乱とか、中公新書が最近やたら面白くてニッチなところを攻めてきて(応仁の乱で味を占めた感があって嫌いじゃない)、しかもなかなかに読み応えがあって面白いのでこちらもおすすめしたい。
鎌倉後期から室町初期って日本史の教科書の中でもあっさりしているところなので、素通りする人も多いかと思うけど、尊氏様をはじめ尊氏様とか尊氏くんとか尊氏とか、実はこんなに魅力的な人たちがたくさんいるんだ、ってことを知って欲しいなぁと。
観応の擾乱ってほんと、官能の情乱じゃん!ってくらいに男の嫉妬と愛憎が入り乱れていてドラマチックなので、履修必須です。
(なんの話)
そなこな逃げ上手の若君と新世界よりを交互に読みつつ、ホテル•メッツァペウラへようこその2,3巻を読み終えつつ出張のホテルの夜は過ぎてゆきます。
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