2018/06/02-03

前提

中学生までは爪を噛む癖があり、常に深爪だった。指先から5mm以上爪がなかった。恐らく両親からの一挙手一投足に対する全否定によるストレスのため。
他人に指先を見られることがとても恥ずかしくて嫌だったが、無意識に噛んでしまうため、なかなかやめらずやきもきしていた。現在は噛まないが、稀に爪を切りすぎてしまうことがある。

家族は5名。父、母、年の離れていない妹が2名。
父は仕事人間で、高校生までは平日会うことはなく「休日家にいるおじさん」という感じ。なぜ高校生からはそうではないかというと、私の起きる時間が早くなったためである。

両親は肯定する言葉を吐かない。良いことでも必ず欠点を探し出し、その点について言及する。
例としては、小学生の頃、テストの結果を見せた時の反応がわかりやすい。
100点のテストを見せた時、「ふーん」。
98点のテストを見せた時、「なんであと2点取れなかったの?ケアレスミスするなんて、ちゃんと確認しなかったんじゃないの?」

実家の1階は、道路に面した側から、和室、居間、ダイニング。正方形の部屋が連なっており、居間とダイニングの間には壁や扉はない。
居間にはテレビとソファがある。道路側にテレビ、その対角線上にソファ。
ダイニングには、ダイニングテーブルと椅子5つ。
ダイニングと居間に接地して、台所がある。ダイニング側はカウンターで、そこからダイニングの半分を見渡すことができる。

悪夢の概要

なぜかテレビすぐ横の庭へ続く大きな窓のカーテンは閉め切られ、家の中は薄暗い。

居間には家族全員揃っている。年齢は現時点のもの。
テレビの前に父親。テレビを見ている。
ソファの前に私。その右隣に妹1。私はテレビを見ており、妹1はスマホを操作している。
ダイニングの椅子のうち、テレビに1番近い椅子に妹2。よく見えないが、テレビを見たりスマホを操作したりしている。
キッチンに母。キッチンでなにか作業をしつつ、テレビを見ている。

私は指先に違和感を覚え、確認する。するとかつてのように深爪した指がそこにあった。
原因がわかると、違和感がちりちりとした痛みに変わってきた。
「爪切りすぎちゃった。痛い。」

今の同居人であれば「どうしたの。大丈夫?絆創膏貼る?」など、なにかしら声をかけて落ち着かせ、対処を一緒に考えてくれる。家族にも同じ対応を求めて、声を上げたのだと思う。今の家なら普通の行動なのだ。

家族は誰一人として反応しない。何も言わず誰も動かず、無視した。その沈黙の後、母だけが面倒くさそうに吐き捨てた。
「また切りすぎたんでしょ。」

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