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日本卓球界のレジェンド水谷、引退表明  次世代エース張本は・・

東京オリンピック2020で混合ダブルスで金メダル、団体戦で銅メダル獲得。10年以上日本卓球界を牽引してきた来た水谷だが、最近ずっと目の障害ついて語っており治療方法がないことことから引退を表明した。

この水谷の表明に真っ向から拒否していた張本であったが、受け入れるようになった。これで張本のが日本の真のエースに君臨することになった・・・。

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ここからは張本と水谷の今後に対しての個人的見解を記入するので気になる人だけ読んでいただきたい。

オリンピックで見えた張本の弱さ
今や技術面でも体力面でも世界でトップクラスなり、中国選手にも勝利する実力があり、試合中で型にはまれば敵なしの実力を持つ張本。オリンピックも金メダル獲得を誰も疑わなかった。しかし、結果は4回戦敗退。試合の流れで型にはまっていたスロベニアのダルコ・ヨルジッチに3-4で敗退した。
張本のプレイにはかなりのブレ幅があり、その原因はメンタルの弱さだ。スポーツは知心技体とよく言われるが、2番に大事な心(メンタル)が弱い為、技(技術面)、体(体力面)が崩れ、最後に知(戦術面)に影響してしまい、総崩れをしてしまう。

オリンピック以外でも露呈していた張本の弱さ
全日本選手権での戸上、宇田との試合でメンタルの弱さ。戸上戦の時に戸上の果敢な両ハンド攻撃と1本でも多く返そうとする姿勢に劣勢に追い込まれる張本。張本の戦い方は前陣での両ハンド攻撃とカウンター攻撃のはずが防戦一方の試合運び、戸上のミスに安堵する流れの試合運び。最終ゲームに戸上のミスで先にマッチポイントを張本がとった為、何とか勝利した。あの試合で戸上が先にマッチポイントを取っていたら、デュースにならず戸上に敗れていたと思う。決勝での宇田戦でも最終ゲームになる前に宇田が仕掛けていた張本にフォアハンドで持ち上げさせて、宇田が回り込んでカウンターの得点が高確率で決められるのを気づいていたはずなのでメンタルの弱さから相手の得点源を崩せず、相手の型にはまり先にマッチポイントを取られそのまま敗れた。 

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張本の常時のプレイと劣勢のプレイの違い
張本はバックハンドが世界レベルといわれているが、この技術にもかなりのブレ幅がある。張本のバックハンドの常時は体が入り、腰のひねりと肘のスナップと手首のスナップが入っているが、劣勢時は体が少し入り、手首のスナップしか入っていない。ボールに力を伝える腰と肘のスナップが入っていないので、相手のボールの威力に負ける。相手の球質に負け、卓球台のネット引っかける、または逸れて台に入らない。

メンタルだけでない。勝利への泥臭いプレイ
オリンピックの男子シングルス戦、団体戦で卓球をしている人を魅了したのはドイツのオフチャロフだと思う。試合流れとしてシングルス戦の馬龍戦でもパワー卓球で勝利をものにしていた馬龍を追込み、試合状況はオフチャロフが優勢であった。団体戦の樊振東戦もオフチャロフが優勢でオフチャロフが勝利する流れであった。しかし、勝利したのは馬龍と樊振東であった。何が勝敗を分けたのか。それは泥臭いプレイでたとえどんなボールでも体制を崩してでも、かっこよく撃ち抜かなくても、とにかくボールに触り、相手より多くボールを返球する姿勢だと思う。樊振東戦では4セット目、両者の激しい打ち合いが繰り広げられる中、オフチャロフが打ったボールがネットで入り、中陣にいた樊振東としてはボールを取るのは難しかった。そのボールを何とか取り、相手より多く返球して劣勢だったはずの状態から何とか1ポイントを取った。それ以降、優勢だったはずのオフチャロフだったが流れが変わり、ミスを連発し始め戦局が変わった。気が付けば、オフチャロフが敗退した。

張本には泥臭いプレイが少ない。
張本は打ち合いや劣勢の試合の時に馬龍や樊振東の様な泥臭いプレイが少ない。ちょっと頑張れば届くはずのボールを見送る。スロベニアのダルコ・ヨルジッチ戦も体制が崩れてもちょっと頑張ればボールに触れる可能性があるものを見送ることが多かった。これが見送りが劣勢の状況で戦局を変え、自分に流れを引き込めないプレイではないか。それに比べると水谷は大事な試合の時は泥臭いプレイをよくする。下がっても何とか返球しようと努める。

水谷の引退は張本に心を伝承してからでは
張本と水谷が初めて会ったのは、張本がまだ小学生の時だった。その時水谷はマジシャンサーブのやり方を伝授した。レシーバー側が判断ミスしやすいような動作の入れ方を教え、出来るまで見てあげていた。
それから数年後、2018年、水谷は世界選手権で教え子の張本に敗退、同年の全日本選手権でも敗退した。この時期から次世代エースと呼ばれだした張本。追いつけの精神で成長した張本は今や世界から追われる身になる。追いつけの精神よりも追われる身の精神の方が何倍も心に負担がある。張本にはまだ追われる身の精神的負担に耐えられ心を持っていない。水谷は追われる身でありながら全日本を10回優勝し、長い期間で日本のエースであり続けた。そのメンタルは相当なものだ。心の鍛錬があってのことだと思う。張本はあの実力でまだ全日本を1回しか制覇していない。制覇した時は水谷がエースとして君臨していた時で、まだ追いつけ精神の時だけである。
水谷は心の極意を張本に継承してあげる必要があると思う。だが、水谷が極意は自分で掴めと張本を突き放すかは、今後見ものである。手探りで、答えを探し続けた水谷世代の選手は、今の後輩たちに、甘えが強いとも思っている。悩み考えて作ってきた道を後輩は何も考えず、苦労せずに先輩たちが作ったレールをそのまま駆け上がってくる。道を作る苦労を知らない。エースである張本はこの道を作る難しさを体感させ、自分で突き進める人間にするかは水谷の判断であるが、どんな判断をするのかは楽しみである。

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今後の男子の日本卓球界にはレジェンド水谷はいない。
次世代の張本、戸上、宇田、丹羽、及川等、水谷の意志を継いで中国に挑んでほしい。


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