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コミュニティの問題で重要なのは。

平野啓一郎さんの『私とは何か 「個人」から「分人」へ』を読み返しました。

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いま、本当に時間があるので、自宅にある本の積読を読み進めたり、過去に読んだ本の再読をしたりしています。

出版元の講談社のホームページに行くと、この本の内容説明は「嫌いな自分を肯定するには? 自分らしさはどう生まれるのか? 他者との距離をいかに取るか? 恋愛・職場・家族……人間関係に悩むすべての人へ。小説と格闘する中で生まれた、目からウロコの人間観!」と書いてあります。

この本を読んで合点がいくと、俄然、生きやすくなります。人が人の世で生きるためには「分人」を導入するしかないと断言されていて、そこに向けてご自身の経験や小説、社会の出来事などが総動員されて説明されています。大事なところには太字が多用されているので、読みやすい。

この読みやすさはなんだろうと思っていたら、あとがきの最後に「本書は口述筆記を元に、あとから私が全面的に手を入れる形で完成を見た」と書かれていました。

誰かに向けて話した言葉はやさしく、より多くの人に届くのですね。


「今日、コミュニティの問題で重要なのは、複数のコミュニティへの多重参加である。そして、それを可能とするためには、分人という単位を導入するしかない。」(平野啓一郎/『私とは何か_「個人」から「分人」へ』)




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