みみをすます
これまでに2度、谷川俊太郎さんをお見掛けしたことがあります。
1度目は地上を走る電車の中、2度目は地下を走る電車の中で。
2度とも勝手にド緊張して、声を掛けることはできませんでした。だからもし3度目があれば、そのときは絶対にお声掛けしようと決めています。
ただ、なんて言おうかが決まらない。
「ファンです」
「ありがとうございます」
「いつも励まされています」
どれもちょっと違う気がします。たぶん慣れていらっしゃると思うけれど、いきなり見ず知らずの人に声を掛けられるってどうなんだろう。
「お元気で」
これなら言えるかも。
誰にでも言う言葉だけど、1000万倍の重さを込めて言ってみようかな。
「ひとつのおとに ひとつのこえに みみをすますことが もうひとつのおとに もうひとつのこえに みみをふさぐことに ならないように」(谷川俊太郎/『みみをすます』)
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