目じゃないとこ、耳じゃないどこかを使って見聞きをしなければ。

あんたは、ワシの一族の中では唯一語学に長けている。伸ばしなさい。やめたら、あかん。

Gさんは、軽い認知症がある。本で読んだり、人が色々教えてくれたり、このnoteで見つけては読んだりして知った情報は色々ある。

でも、実際は「これが認知症の人の反応」っていうことにワタシは気づきませんでした、というか情報知識と実際が結び付かなかった。

だから、急に怒られて、こだわりを押し付けられたり、嫌味を言われたり、ひどいことを言われたり、ワタシがどうしても流せないことを言われたりされたり、そういうのに、同じ目線で同じ土俵で対応してました。ドスコイ。

必死で

落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け。まずは冷静に冷静に冷静に。

と自分に言い聞かせた後、ようやく気づく。ああ、これが認知症の人の反応なんだなぁ。と。だからって納得して、良し。とはなかなかなりませんけど。。

先日、早朝廊下に出ると、薄暗い中、Gさんがボーっと突っ立ってて(よくある光景、慣れた)、急にガミガミこだわりを主張。嫌味を連発された。

カチンと来たが、冷静になろうとした。6時だ、まだ。

朝食の時、Gさんがワタシをジーっと見てる、気配がした。無視。無視して食べ続けた。

すると突然、名前を呼ばれた、"ちゃん"付けで。

あんたは、ワシの一族の中では唯一語学に長けている。伸ばしなさい。やめたら、あかん。

は？はい？急に？

そう言えば数日前も、ひたすら一族の血液型を紙に書いてた。どうやら血液型から、語学の才能について解明したかったらしいけど、謎のまま終わった。その解明方法も謎。

謎すぎたけど、なんか、遺言ちっくに聴こえて、鳥肌がたった。なんだよー！こっちに来てから全然Tagalogの勉強出来てないんですけどー？伸ばしたくても出来てないんですけどー？ま、ワタシが決めて今があるので、Tagalogの勉強が出来てないのは、完全にワタシのせいですけど。

Gさん、アタイの語学力は、生まれ持った才能じゃないから。アタイがしてるのを、世間では"努力"って言うらしい、よ。

全く、なんて答え方だと思ったけど、Gさんも無視してた笑

G&Bさんの日々の身勝手な(に見える、聞こえる、そう感じる)言動に腹が立つことばかりだけど、時たま見せるこういう本音を、ちゃんとキャッチしないといけないなぁ、と思った。

ついでにミスチルの擬態の、あの大好きな歌詞が、今回は違って聞こえた。

目じゃないとこ　耳じゃないどこかを使って見聞きをしなければ、見落としてしまう。何かに擬態したモノばかり。