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フランセ「クラリネット協奏曲」①

毎回記事を読んで頂きありがとうございます。

このレッスンノートは私がフランスで受けた指導内容を紹介していく記事です。

今回はフランセの「クラリネット協奏曲」を取り上げていきたいと思います。

少しずつフランス語を喋れるようになって、フランス人の友達と初めてカフェでお喋りをした時、フランセの音楽の世界に入り込んだような衝撃を今でも忘れません。

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テンポ良く、オチとツッコミを自分で入れて身体全身で表現するので、感情の起伏が激しい。横で見ているとコントさながらで、それはフランセの音楽そのまんまです。

そして時間があっても、なくても、フランス人のお喋りは動かなきゃいけない時間ギリギリまで行われます。3時間とか4時間のお喋りなんてザラです。

こんなに喋るんか!!?と脳味噌が疲れて果ててたのを思い出します。


さぁ。曲の内容に入っていきましょう。

フランセのテンポ指定は早すぎる事が、よくよくあります。「彼の持ってたメトロノームは壊れてて普通のメトロノームより早く動くものだったんだ。」なんていうジョークも聞くことがありますが🤣

この協奏曲の一楽章も♩=120-126のテンポ指定がありました。

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アクセントとテヌートに丸がしてありますが、ここははっきりと違いをつけていきましょう。

冒頭のメロディーが出てくると元気に演奏したくなりますが、最初は控えめに。

お喋りが大好きなフランス人ですが、出会ってすぐに飛ばしすぎると大概嫌われます。最初は相手の話もよく聞かないと。。。。お互いの事を知り合う為に、最初は少し控えめがベター🤣

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どんな曲もそうなのですが、休符の後の食いつきが遅れないことがフランセは特に大切です。

乗り遅れると、まるで細かいジョークやユーモアに瞬時に対応できないで、ノリが悪い!って言われているよう🤣

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今までアクロバティックなパッセージだったのが一変、⑤からはデリケートなパッセージが始まります。

⑤に入る前に、p のニュアンスでin tempoで終わるところがなんともお洒落。

ほぼ毎小節に頭に8分休符がありますが、毎回休符を取るようなイメージだと音楽が止まってしまいます。ここは長いフレーズを意識して繋げていくようにしましょう。

休符ごとにブレスを取るのも音楽が重たくなる原因になるのでそれも厳禁です。私は4小節ごとにブレスを取っていたので、ブレスマークが書いてあります。

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⑧の4小節目まで大きなフレーズで流れるように音楽を取っていましたが、ここからは前の流れに対して急に拍子が変わったような印象を与えたいところです。

ワザと縦の音楽(それでも音楽は流れていきたいので、4拍子よりかは2拍子でとる方がベストじゃないかな。。)のキャラクターにしましょう。梯子を登り降りしていくよう感じです。踏み外さないように、リズム良くテンポを守って動きます。

フランス語でも「très stable,très binaire」と指示がありますが、指が転がって滑って、テンポを見失わないようにの注意書きです。

今回はここまでにしましょう。

お読み頂きありがとうございました☺️





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