カリキュラム・マネジメントとは

すでに、平成8年(1996年)の中教審答申「生きる力」の中で提唱されていた考え方であった。

「生きる力」の内容とキー・コンピテンシー
 変化の激しいこれからの社会を生きるために、確かな学力、豊かな人間性、健康・体力の知・徳・体のバランスをよく育てることが大切であるとのべており、次の3点があげられていた。
①基礎・基本を確実に身に付け、いかに社会が変化しようと、自ら課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動し、よりよく問題解決する資質や能力=確かな学力
②自らを律しつつ、他人とともに協調し、他人を思いやる心や感動する心などの豊かな人間性=豊かな人間性
③たくましく生きるための健康や体力など=健康・体力

つまり、「生きる力」は、OECDのいう「主要能力(キー・コンピテンシー)」を先取りしたものであったのだ。

また、社会構造の変化による学力観の転換がはかられ、法律でも定義された(学校教育法 平成19年6月改正)
第30条 2 で学力の三要素を定義している。

カリキュラム・マネジメントについてみてみると、
①「何ができるようになるか」育成を目指す資質・能力
②「何を学ぶか」教科等を学ぶ意義と、教科等間・学校段階間のつながりを踏まえた教育課程の編成
③「どのように学ぶか」各教科等指導計画の作成と実施、学習・指導の改善・充実
④「子ども一人一人の発達をどのように支援するか」
⑤「何が身に付いたか」学習評価の充実
⑥「実施するために何が必要か」
この6つが記載されている。つまり、学習指導要領を柱としながら、各学校の教育目標を達成するための教育課程を編成し、それを実施・評価していくことである。

学校の特色を生かし、学校教育の全体を考える。そして絶えず、学校教育そのものを評価し、改善することの連続を求めているのである。

教科教育と合わせて、学校教育全体を通して進めていくことが大事。
子供たちの実態に合わせて、「教科書で学ぶ」意味を考える。

グランドデザインを学校全体でつくること=子どもたちが分かる授業を組み立てる

カリ・マネの具体の手順
①学校のグランドデザインの作成
②各学年で育成すべき資質・能力のグランドデザインの作成(学年経営計画・教科経営計画)
③各教科等の年間指導計画
④各教科等の単元指導計画
⑤単元指導案をもとにした「学びのプラン」
⑥上記①~⑤の自己点検・自己評価、改善の方向性


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