風は天下の回りもの。

愛してやまない素敵な日々を。


ありがと、ありがと。
来てくれてありがと、ね。

遠路はるばる、よく来たねぇぇぇ。
おぉ、大きくなったねぇぇぇ。
ほら、お顔をよく見せておくれ。
と、夏休みに孫を迎えるおばあちゃんみたいに。
携帯を抱きしめて。

ほれ?いつも一緒の子はどうした?
ほら、あの子だよ。
マイルドだったか…、なんとかダンデーつったかな?
ああ…あんたも、よく来たねぇぇぇ。

さあ、さあ。
山へしばかりに行ってるおじいちゃんも呼んで。
4人でスイカ割りしよう。

座って歌う時は、肩動いちゃうのかい?
とか言って。
その帽子どこで買ったの?イオン?
そういえば、髪の毛は隠してるのかい?
もし、隠してるんだったら秘密は守るよ。

つって、一気に一喜した。

とても喜ばしく思いながら。
海とか行って、一生懸命遊んでるうちに。
携帯なくしたんだろうな、って。
やっちまったんだろな、藤井さんって。
本気で思ってた、ことを詫びた。

とにかく、なんか来るよ!
なんか来るよって、オーラ漂ってる。
耳をそろえて来るもんが来そうな気配。

きっと来る、きっと来る。
って、言ってた貞子だって。
なんだかんだ言いながら、けっこう来てるし。
待てど暮らせど、やってこない白馬の王子さまだって、近所のスーパーの角曲がったとこかもしれないし。
もしかしたら。
白馬の高齢化は、進んでるかもしれないけど。
もしかしたら。
白馬も王子さまも、なにかしらの事件に巻き込まれちゃってるかもしれない…。

けど来る!!!
あのスーパーの角から!!!

楽しみに待ってるよー、って。
なんでもない感じで。
白鳥が優雅に泳いでる感じで。
あくまで自然な装いで。

装いでみてるけど、ね。
目とかバタフライで泳ぎっぱなし。

もう、来るべき何かに備えて。
きっと、来るべき何かに備えた準備運動もある、
と信じて。

藤井あれば憂いなし。

つっても、ね。
藤井さんの、なんだかわかんないなんかって。
想像超えて、妄想超えて、山超え、野超え、川越え、
国境超えて、ありとあらゆるもの超えて、
超えるの範囲を間違いなく超えて。
軽く未知数みたいなとこあるじゃない?

だって、ね。
遅れてきたヒーローみたいに登場して、あの勢い。
満員御礼もいいところ。
立ち見がでるよ、くらいの勢い。

えらいことになってるわけです。

黒ひげ危機一髪でいったら。
そろそろ黒ひげ飛び出すぞー、くらい。

なんなら、私がね。
黒ひげに代わって飛び出しそう、どこかへ。

どこかへ。
ここではないどこかへ。
飛び出そうとしている藤井さんを、楽しみに待つ。

なんでもない日を繰り返し。
ついに来るその日を待つ。

ついにっていうか。
ついでに、白馬の王子さまも待つ。
ついでに、買い物のついでに。
そんな感じで、ね。

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