いつかこの藤井風を思い出してきっと泣いてしまう。

誰がために鐘は鳴る。


「Fujii Kaze: grace 2022 Documentary」

蘇る、とりどりの感情。

不思議な感情が押し寄せる。
絡んだ感情が込み上げる。
感情の波にのまれ、揺れる。

胸がチクッと音をたてる。

ねじれた感情を持て余す。

擦り切れてしまった言葉が沈み込んでくる。

願っても、願っても、どの願いも。
想っても、想っても、どの想いも。
心の端の方からサラサラと崩れて。
風にのって連れ去られてゆく。

どこか遠い世界の物語を見ているような。
たったひとり、とり残されたような。
心細さで覆われてしまったような。

もどかしさが鬱積し。
その鬱積が、想いを烈しいものにする。
そんな想いが棘のように、心の隅に突き刺さる。

気持ちを持て余し、振り出しにもどる。

それでも。
ずっと見たかったものを見れた喜びと。
藤井風と出会えたことは。
何ものにも変え難い幸せで。

何者にもなれない私が。
前へ、前へと歩き出す。

ピアノを奏でるように言葉を紡ぐ、彼の。
弦を愛るような柔らかい声を紡ぐ、彼の。
見えない感情を追いかける。

誰よりも藤井風のファンであろうずっずさん。
全面に押し出てきちゃうずっずさん。
ずっずDocumentaryじゃない?ずっずさん。
お揃いのスヌーピーヘアバンドが気になって、
気になって、ほっこりして、言葉がふわふわ
しすぎちゃったよ、ずっずさん。

だけど、けっして。
藤井風の世界を妨げないずっずさん。

藤井風の世界に寄り添い。
常に鼓舞するチーム風。

彼らの強い想いが。
思考と言葉を封じる。

そのものが呼ぶ、風が呼ぶ。
叫びが叫びと。
闇が闇と。
風が風と。
つながる。

泡のように、弾け。
泡のように、漂い。
泡のように、溶け。
泡沫のごとく。


見失った風が吹き込んでくる。

自分を迎えよう。
幸せを集めよう。
ワクワクしよう。
愛で満たそう。
自由でいよう。
心ざわりにまどろもう。

そして、勘違いしていこう。

あなたの幸せを。
ただ、想い。
あなたの言葉を。
ふと、想う。

時には自分にだけに優しさを、と願いながら。

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