Workin'なHardの叫びを訊いたり聴いたり聞こえなかったり。

生涯忘れることはないでしょう。

少し癖のある、どころか。
低音、低音、低音ボイス！
低音ボイスでワシが鷲掴み。

深い安らぎ酔いしれる、どころか。
安らぎが揺り動いちゃって、安らぎ酔い。
万全に酔い止め飲んでればよかった。
息呑んで、気を呑んで、声呑んで、言葉呑んで、
水飲んで、爪の垢煎じて飲ませて欲しいと願う
あたしはかぶとむし。

琥珀の弓張り月、よりも。
きれいな、きれいな、それはきれいな声。
それは、それは、伸びるきれいな声。
私も負けるもんか、つってね。
伸ばしたよ、鼻の下。

息切れすら覚える鼓動、というより。
息づかいに息切れぎれして、息のんで、のんで、
のんで、のんで、呑まれて呑んで、のんで、のん、、、

ノ、ノ、ノ、ノーーーーーーーーン！！！！！！
な、な、な、な、な、なんじゃこりゃーーーー。

必殺技が飛び出しそうなくらいの衝撃走って。
走り出しちゃって。
走り去っちゃっ、た。

衝撃の後ろ姿を見送りながら。
軽くうなだれてたら…、
ちょっとばかしは小耳に挟んでたラップ。
んあ！？　ラップ！？　ラップのギャップ！！！
私は、大阪生まれサランラップ育ち悪そうな奴は
大体無縁みたいなところあるわけです。

実のところ、和洋折衷四季折々モチモチな
藤井さんがラップっていうか、サランラップ派？
クレラップ派？みたいなところあったから。

必殺技が飛び出しそうなくらいの驚愕の叫び。

この叫びで、平常心なんて旅に出ちゃった。
あの子、もう戻ってこれないかもしれない…。

そろそろ、お腹も減ってくる頃だと思うんです。
道に迷って、泣いてるかもしれない。
靴擦れして、水ぶくれができてるかもしれなし。
おぼつかない思いをしてると思うんです。

でも、ね。
平常心がいたって、大抵怒られてるし。
平常心がいたとしても、名曲でふざけちゃって
怒られないかビクビクしてるし。
平常心も私も、おのおの生活があって。
平常心は平常心、私は私みたいな。
そんな風に思うしかないな、って。
平常心のこと…、忘れないよ。
もちろん、かぶとむしのことも。
生涯忘れないし、忘れられないよ。

でもね、忘れてた。
あの子が繰り出してくる子だってこと。
繰り越して、繰り出して、飛び出して、飛び越して、
艶出して、大売り出し。
こっちは、はみ出しっぱなしの、押し出されっぱなしの、小出しの、感情だけはむき出し。

藤井ヤベェぞ、って。
耳にタコが住み着くほど聞いてたけど。

ちょっと繰り出しすぎてない？
まだまだ序の口なの？
私の開いた口を塞ぐのはどうすればいいの？

つーか。
『毎回、毎回、名曲なんですけどー助けてー』
って、気持ちが溢れるんですけど。
『低音が好きすぎて困るんですけどー助けてー』
って、気持ちが溢れるんですけど。
『吐息が、吐息が、吐息がー助けてー』
って、気持ちが溢れるんですけど。
『ブ、ブ、ブレスが、ブレスがー助けてー』
って、気持ちが溢れるんですけど。
『声がエロいって何？誰か説明してもらえる？
　動悸？心拍数がおかしなことになってるん
　ですけど、心臓がエロって口からで・そ・う』
って、気持ちが溢れに溢れてるんですけど。
『イヤホン推奨って噂はホント？いきなり両耳は
　いくらなんでも危険なんじゃないの？左耳から
　慣らしていく方がいいの？右耳から？っていうか　
　ちょっと待って、イヤホンに軽い気持ちで手出し
　て大丈夫なの？あんなアｯｯｯとかハｯｯｯを直耳って、
　法に触れないの？危険すぎてこの先、週6ペース
　で怒られるんじゃないかと思うと、怖くて怖く
　て小さめの音で聞くのがやっとなんですけどー。
　助けてー誰か私の代わりに怒られてー』

つって、なんかもう、それはもう。
溢れすぎて、すっごく長いんですけど。
もう何が言いたいかっていうと。

『Workin'Hard 、最高すぎじゃない？』