#7 一人旅で得た幸せ

日曜日の朝8時。
私は今日もスターバックスでこれを書く。

今日のお供はハニーウーロンティーラテと
シナモンロール。

私はすっかりスターバックスで
パソコンを打ち込んだり、
読書をすることにハマってしまった。

一回1,000円、高いと思うかもしれないけれど、
私には一週間の食費を節約してでも
この時間を作ることに本当に意味があると思っている。

あくまでも「一週間に2回休みがある時」じゃないと
なかなかこの生活は辛いけれど。

現にこの一週間、週末にスターバックスが
待っていると思うと気持ちも晴れ、
自然と頑張ろうと思えた。

この時間が自分にとってとてもいいもので、
有意義なものだと本当にわかっているし、
一日をなんとなく始めると、なんとなく終わる。
意味のある一日を始めるためにはとてもいい習慣だ。

それにあのキャリーブラッドショーだって、
72丁目のコーヒーショップでコラムを書くのだ。

わざわざおしゃれをしてスターバックスに来る週末は、
さながらキャリーブラッドショーなんじゃないか!

こうして私は最強の週末を手に入れた。
とても優雅で、誰にでも優しくなれそうな気がする。

そんな私は、昨日一昨日と初めての一人旅に出かけた。
今週までの疲れ切った生活で狂いかけた私は、
勢いで夜行バスを予約した。往復1万円ちょっと。

大阪に足を踏み入れたことがなく、
憧れを抱いていた私にとって
この1万円は大きくも小さくもなく、
ただ、しっかりと重みと意味のある1万円だった。

大阪での旅行ルートは
自分でもしっかりと覚えておきたいので、
また別のnoteで書いて、
ここでは旅で感じたことを3つ書いていこうと思う。


まずはやっぱり、
一人でいるというのはやはり心地がいい。

人と一緒にいることも大好き。
だけど、一人でいると
頭の中が自分の言葉でいっぱいになる。
自分が感じたことが頭の中だけで再生されて、
自然と自分で自分に共感する。

無になることも出来る。
働かなければいけない時だけ頭は働く。
ちゃんと休めている感じがする。


次に、電子機器と距離を置くことについて。
私はこの旅行で、音楽を聴くことを止めてみた。
時には自分の携帯の電源を落として、
通知や自分の普段の生活を切り離した。
思い返せば、イヤホンをしない日なんて
近頃なくなってしまったんじゃないかと思う。

元々寂しがりだから、
音がないという環境が苦手なこともあるけれど、
逆に音楽や動画がある環境に慣れすぎて、
周りのものに目をくばる感覚が薄れていた。

当たり前に携帯を見ながら歩く時代になり、
目の前の変化に気づけない。

いつの間にかマンションが建っていたり、
いつの間にか通っていたお店が潰れていたり。

下を向いていてはなんの変化にも気づけず、
ただ、自分がなんとなく時間を過ごせる動画だけが、
明日の朝には頭の片隅にも何も残っていないような
動画だけが、すんなりと目に入る。

もちろん、曲を聴くだけであれば
目の前の変化には気づけるかもしれない。
けれど、せっかくの大阪でイヤホンを
外して良かったことは、「言葉」だった。

街中を歩いていると聞こえてくるのは
普段東京にいてはなかなか聴くことのできない関西弁。

田辺聖子が好きな私は
はんなりとした関西弁がとても好きで、
そんな「田辺聖子を感じられる空間」が
そこらじゅうに広がっていた。

「そうやんな〜!」「せやせや」
「これ買うたらええやん」「知らんけど」

心地いい違和感、聴くたびニヤニヤしちゃう。
これは、私からみんなにおすすめしたい
「脱イヤホンのススメ」。旅行の時は特にね。

食事の時だって、最近は動画を見ながらだったり、
スマホを触りながら食べることが
増えてしまったように思う。

もっと向き合うべきものが目の前にあって、
作ってくれた人がそばにいることをつい忘れてしまう。

食べながら、何を食べているのかわからない。
ただ生きるために食べる。これに違和感を持った。

スマホの電源を落とし、じっくりとご飯を食べる。
普段急ぎがちな食事をゆっくりと食べていく。
生きるためじゃなく、趣味としての食事だった。

食べることが好きならば、
食事にしっかりと向き合うべきだと反省。

つい何かのオマケになってしまいがちな食事を
こうして趣味にする術を見つけた。

次に、一人で過ごすと感じること。
私は元々賑やかな家庭で育ったがゆえに、
一人で過ごすことがとっても苦手。
だからこそ今回、思い切って一人で旅行をしてみた。

何でもかんでも自由でよくて、
予定を決め切らなくてもその時の自分だけの気分で
次の行き先を決めることができる。

誰にも気を遣わず、
自分だけの好きなものを好きなだけを見て、
自分だけが好きなものを好きなだけ食べて、
自分が好きな時に好きなだけ休憩する。

一人で過ごすことが好きな人の気持ちが
結構、わかった気がする。
これって、とても気分が楽なのだ。

でも私はそれと同時に、
改めて自分の周りにいる人たちへの
ありがたみや愛を感じた。

それは美しいものを見たとき、
美味しいものに出会った時、特に思う。

この景色を見せてあげたかったな、
これきっと好きだろうな、
きっと美味しいって言って食べるわ、

ふとした時に頭の中をよぎる人たちのことが、
私は心の底から好きなのだと思う。

きっと、これを読んでくれている人のことは
みんな思い浮かんでいると思う。
大切だと感じて、なんだか会いたくなる。
そして少し、寂しくなる。

そして、いつも一緒にいてくれていることと、
自分が言ってしまった酷いことが一緒によぎり、
反省して、後悔する。

こうして、もっと大好きな人たちみんなに
優しくありたいと思う。
私にとって、一人で過ごすことというのは、
同時に自分の周りの人たちを抱きしめることでもある。
一人で過ごすたび、優しくなれている気がする。

随分と長くなってしまって、
大阪で感じたことはまだまだあるけれど
一旦はここでおしまい。

またいつか、好きな時に書いて、好きな時にあげるね。
きっとまた来週の日曜日に。

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