『マインドセット「やればできる!」の研究』キャロル・S・ドゥエック(著)

仕事で失敗が怖くて行動できずに悩んでいるときに、先輩に勧めてもらい一読。

結果、大正解でした。

◆こんな考えを持つ方に読んでほしい!

→上司や同僚からの評価が気になる。

→友人からどう思われているか気になる。

→自分には努力せずに自然と身についた能力がある。

→努力を続けた経験が思い出せない。

→何かと人と比べる。

→失敗や挫折の経験が無い。

→自分はやればできるか、やりたいことがないから成果が出ていないだけだ。

→失敗が怖い。


ちなみに、1年前の私はこのほとんどに当てはまっていました。常に誰かに評価されているように感じて、自分の優秀さを証明しなくてはいけないというプレッシャーと戦っていました。

今だから言えますが、正直とってもしんどかったです。みんなこんなプレッシャーの中生きてるなんて、鋼のメンタルすぎる!って思ってました。

でもね、違ったんです。

私は1年かけて、社会人という壁にぶつかりながら少しずつ少しずつ自分を変えていきました。(まだまだ、プロセスの途中ですが!)

漠然と、自分が変わったことはわかるのですが、それが何なのかうまく言葉にできていませんでした。

そして、出会ったのがこの本です。

1年前の私のような考え方はこの本では、「硬直マインドセット」と呼ばれています。

反対の考え方は「しなやかマインドセット」です。


この2つの考え方の違いを少し見ていきます。

◆硬直マインドセットとは

硬直マインドセットの1番の特徴として挙げられるのが、人の持つ素質や才能は生まれ持ったものだと考えていることです。

例えば、

「私はどうせできないやつなんだ」

「僕には長所や強みなんてない」

なんてネガティブな思い込みや、

「私はとっても優秀なんだ」

「僕には才能がある」

というポジティブな思い込みも含めて、このような考え方を持つ人は「硬直マインドセット」を持っている可能性が非常に高いです。

つまり、ある一時点の能力が自分の全てだと思っているんです。

◆硬直マインドセットだと何が問題なの?

人は誰しも多かれ少なかれ、自分の人生に意味を求める生き物だと思っています。

自分の人生は何にも無かった、と思いながら死んでいきたい人はきっといないでしょう。

そして、硬直マインドセットを持つ人は、その一時点の能力で人生の意味が決まってしまうと思っているのです。

例えば、このように思った経験はありませんか?

→ここで失敗したら、みんなが私のことを批判するだろう。そうしたら、もう友達だと思ってくれないかもしれない。

→この一度プレゼンで今後の進路が全て決まる。何としても上手くやらなければ。

→あの子ができるのに私はできないなんて、なんて恥ずかしいんだ。使えないやつだと思われてしまう。

一度も思ったことが無い人は「しなやかマインドセット」の持ち主です。安心して、ここまでで読むのを辞めてください。

私と同じ思考に埋め尽くされ経験がある人はもう少しお付き合いください。


さて、このように思い始めると人はどうなるのか。

まず、失敗は悪だと思い失敗ができなくなります。

次に、失敗することを恐れ挑戦ができなくなります。

そして、成長する機会を自ら捨てていくのです。

◆しなやかマインドセットとは

一方、しなやかマインドセットの人はどう考えているのでしょうか。

しなやかマインドセットの人は、人の素質は磨けば伸ばせることを知っています。

そして、そのためには学び、努力を続けることが非常に重要であることを心から理解しているのです。

つまり、能力を点では無く線で捉え、伸ばす努力ができるのです。


◆しなやかマインドセットだと何が良いのか

しなやかマインドセットの人は、人の能力を線で捉えます。

例えば、

→今はできないかもしれない。でも、私次第でできるようになるんだ!

→失敗をすることで、今足りていないものを知ることができる。それを生かすんだ。

→上司や先生は評価する人ではなくて、努力をサポートしてくれる人なんだ。

つまり、能力は育てていくものだ

失敗や批判は、自分が行動したからこそ得るフィードバック

それを糧に次に進む。

一時点の能力ではなく、成功へ向かうプロセスにこそ人生の意味があると、考えられるようになるのです。

結果が出るまで、どれだけ努力が必要なのかはわかりません。それでも、懸命に努力を続けられる人こそが、「しなやかマインドセット」を持つ人なのです。

本では、それぞれのマインドセットを持つ人達がどのような経験をしたのかがいくつも紹介されています。

紹介される人達に似たような知り合いは確かに、周りにいるのです。

だからこそ、とても想像しやすい。


あなたは、どちらのマインドセットを持って生きたいですか?

私はこの本を読み始めて、明らかに行動が変わりました。

苦手だったプレゼンを喜んで引き受け、最初は無理だと思った問題に取り組み、相談するために人に会いに行きました。

自分の無知を認め、人を頼りはじめました。

まだまだ、硬直マインドセットが心にあり、不安がよぎることがあります。

それでも、前よりはずっと行動しやすくなりました。

いつも人の目を気にしているそこのあなた、ぜひ一度読んでみてください。









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