大人達が本気で作った”いかだ”で勝負する奇祭「多摩川いかだレース」に勢いで出場した話(その2)
勢いで「狛江古代カップ多摩川いかだレース」に出場した話。
「いかだレース」の説明だけで1記事使いきりましたが、続いては「いかだをどうやって作るか」のご説明です。この記事需要あるのかな
まず、いかだレースには2種類あります。
1. スピード重視(タイム勝負)
2. デザイン・アイデア重視(審査員が選ぶ)
noteを読んでくれている方はインドア派デザイナーが多いのではという私の勝手な予想から2の説明を重点的にします。
※ちなみに、1を目指す場合は「いかだを作る」だけではなく「漕ぐ練習」がメインになります。学園祭ノリから突然の体育祭ノリになるのでご注意ください。
私は完全ド文系なので物理は高校で止まっているクチですが、いかだを作るには物理の知識が必要です。
とはいえ、体積やら浮力やら、いろいろと考えなければいけないものの、本当に大事なことは一つだけです。
アルキメデスの原理
これだけです。
アルキメデスが「王冠が本物か確かめてくれと言われて、風呂場で溢れる水を見て気づいた~」でおなじみのやつですね。(むしろそれ以外知らなかったけど。。)
これ、物理学者にぶん殴られることを覚悟でめちゃくちゃ簡単に言うと
沈んだ分だけ、浮くことができる
という原理です。「涙の数だけ強くなれる」みたいなもんです。等価交換ですね。
わかりやすく図にするとこうです。
すごいよくわかんない
と思うので、よりいかだビギナーの方にもわかるように書きましょう。めちゃくちゃ雑にいうと、こんな感じで作れます。
発泡スチロールは種類にもよるので、正直ちょっと多めにした方がいいと思いますが、まぁだいたいこんな感じの材料でいかだが作れます。
ただ、実際に作るときのコツがいくつかあるので書いておきます。
・乗るメンバーを先に決めておき、体重を把握した上で設計しないといかだが沈む
・乗るメンバーが本番までに太ると、本番のレースでいかだが沈む
・初心者は、妙に形にこだわらない。正方形か長方形などのシンプルな形の土台にしないと、傾きすぎて、いかだが沈む
・発泡スチロールを使う場合はラップを巻いておかないと、水に濡れてボロボロと崩れ、いかだが沈む
・ペットボトルは予算的には助かるが、ひもやガムテープで固定してもかなり崩れやすい。メインの素材ではなく、補完で使う程度にしておかないと、いかだが沈む
・とにかくすべてを軽く!すのこや、発泡スチロールあたりを活用しないといかだが沈む
私からは以上です。これだけはわかって欲しい、気を抜くといかだは本当に沈む。
普段パソコン相手にカチャカチャやっているのでなんとかなる気がしてしまうんですが、いかだの場合、相手は人間でも機械でもなく自然!
なので、工夫やアイデアでなんとかならないことがめちゃくちゃ多いのだ!自然ってコワイ!
ちなみに、このいかだ、私が今まで作ったものの中でもトップクラスに理系の知識フル動員したので、ぶっちゃけ文系からすれば計算ツライし、ハードル高いんですが、逆に計算するのはここだけだ!
「浮き」さえすればそれでいい!これが出来たら、あとはいかだのデザインに専念しよう!
ちなみに、デザインのルールは自由らしく、ゆるーい二次創作のいかだもあったりします。(デ〇ズニ—のいかだとかも...!)わくわくですね。
ちなみに、デザインのときに気をつけることは
・軽いもので作る
・水を弾くもので作る
ということ。これだけです。
ただ防水スプレーである程度「水を弾く」ことはできるので、とにかく軽いことが優先になると思います。なのでもうほぼ発泡スチロール一択といえよう。
そういうわけで、私たちが最終的に作ったいかだがこちら。
↓
いかだかよ
最初はね、「漕ぎながらくつろげる楽しいいかだ~」とか「秘密基地みたいな~」とか色々言ってたんですよ。言ってたんですけどね。
夢を叶えるためには技術力必要なんだよね、いかだ。
なので、初心者の方はあまり無理せず、何度も出場を重ねて最高のいかだを作りましょう!
レースの結果がどうであれ、レース当日に天気がいい多摩川で、いかだを漕ぐのはめちゃくちゃ楽しいです。
終わったあとにBBQとかしたりして、非常にいいイベントなので良ければぜひ参加してみてください!
最後までお読みいただきありがとうございましたー。
読んでいただき、ありがとうございます!