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今年の韮崎版職場体験・韮崎しごと展

 こんにちは〜、まいです。

 今回は、私が昨年と今年担当した、韮崎市内中学2校の韮崎版職場体験・韮崎しごと展の企画運営について書こうと思います。
昨年は新型コロナウイルスの影響で韮崎しごと展のみ実施となったので、今年をメインに振り返ります。


簡単な概要

 中学2年生が地元の仕事や企業、そこで働く大人と直接関わることができる職場体験。市内の中学2校でも毎年行われており、2018年からは、地域でより連携した教育や先生方の業務量削減を目的に、河原部社が委託という形で、事業所集めから当日に至る一連の動きを、学校や事業所の皆さんと企画運営しています。

 中学生が体験先を選ぶにあたり、まずは候補を知ろうということで始まったのが、中学校の体育館で行う1dayイベント、韮崎しごと展。こちらは事業所数社を招き各事業所のブースを構え、中学生が興味を持った事業所を複数回るというイベントです。一言で表すと「職場体験版合同説明会」みたいなものです。しかし昨年と今年は新型コロナウイルスの影響により、大人数で直接的に近距離で交流することは厳しいとなり、県内の大人6~10名をゲストに、人生や仕事に関するトークと簡単なワークを行いました。

今年の韮崎版職場体験・韮崎しごと展

 開始当初の2年間は、中学生約250名と事業所40社をつないでの職場体験を実施。韮崎しごと展は、約10社を招いての開催となりました。

 職場体験は中止となった昨年を除いた過去2年を振り返ると、「選択肢(体験先)の少なさ」「1人1人に合った体験が提供できていない」「1社に大人数で伺うことによる中学生の主体性とコロナへの懸念」が工夫できそうな点として上がりました。また、コロナ禍で2年前のような韮崎しごと展は開催できない現状もあり、今年は「中学生と河原部社スタッフが体験先について話し合う30分1対1面談の実施」「体験受入事業所数の倍増」「これまでの事例学習を踏まえ自身の今後を考える韮崎しごと展の開催」の3点を、新たにチャレンジすることになりました。

中学生と河原部社スタッフの1対1面談


 1対1面談でまず大切にしたことは、面談スタッフのスタンス。子どもへの関心が高いあまり、ついアドバイスをたくさんしてしまったり、より良くしようとコンサル的な対話を必要以上にしてしまう大人は結構多いんじゃないかと思います。でも今回の面談は、体験先を決める参考情報を得ることが目的です。そのためスタッフ向けの事前説明会を行い、対等な目線の対話、議論ではなく意思確認の対話、中学生の現時点での思いや考え・中学生自身を変えようとしたり必要以上に自己内省を促さないこと、必要以上の共感または否定をしないこと、情報を外部に漏らさないこと、家族や知り合いのお子さんでも必要以上にプライペートを掘らないことなど、気をつけたいことを確認し合いました。
 また、中学生に面談事前アンケートを取り、1人1人の志向をチェック。スタッフは、面談前に1人1人の性格や質問などを予想して面談に挑みました。

約250社へのテレアポ、約100社との体験受入調整

 先の理由から今年は事業所数を倍増しようとなり、「中学生1人1企業」の勢いで、テレアポや受入OK先との調整を行いました。ここで圧倒的に大変だったのが、やっぱりコロナ対応。コロナで受入が難しい事業所はもちろん、体調チェック表や時間など条件つきで受入OKの所も多く、またOKとなっても体験先で1人でも感染者が出た場合は、直前で受入中止にせざるを得ない所も少なくありませんでした。体験直前まで、たくさんの事業所や地域の方々にご協力いただき、何とか全員分の体験先を確保・実施する事ができました。

コロナ禍の「韮崎しごと展」

 今年は市内中学2校両方で開催する事ができ、各校6名のゲストに参加いただきました。ゲストは大学教授、カフェ経営者、木工作家、ベンチャー企業の社長、事業継承企業の役員、外国語学校の先生など、多種多様なキャリアの方々でした。
 昨年中学生に感想を聞いた際「仕事の説明よりその人の体験談や思いの話が面白かった」との声が複数ありました。生きていく上で単なる社会知識も大切だけれど、「どれだけジブンゴトで個人や社会を捉えるか」もきっとすごく大切で、中学生は本当に自分にとって必要で得する情報や人を、感覚的に取捨選択しているんだな〜と感想を聞いた時も思いました。そこで今年はゲストの皆さんに、単なる企業や業務の説明だけでなく「自分の生き方や働き方、暮らし方への思いや考え」も丁寧にお話し頂きたいとお願いしました。
 ワークでは、これまでの職場体験事前学習や体験、ゲストトーク等の事例学習も踏まえ、自分のこれまでとこれからについて考える時間にしたかったので、人生グラフの作成を行いました。ですが2時間という限られた時間の中で、自分について考えることは中学生にとってとても難しく、スタッフたちとの振り返りでは、中学生への発問の工夫が必要との意見が多く出ました。またこのワークをやる際は、その辺をもっと工夫したいと思っています。

さいごに

 こうして振り返ると、今回書いた内容はごく一部で、他にもたくさんの学びや突発的な対応があったように思います。コロナ禍という社会情勢もあったかもしれませんが、ここまで多種多様な組織や人を巻き込んでのプロジェクトというのは、当然ですが思った以上に大変な場面も多く、理想を描くのと実際にやるのとではやっぱり大きく違うもんだな〜と改めて感じました。たくさんの方にご迷惑もおかけしてしまいましたが、企画〜実施までの数ヶ月は、私自身、やっていて素直にとてもとても楽しかった記憶です。学生の頃インターン先に「思考力以上の実現力を」が口癖の社員さんがいましたが、本当にそうだな〜と久しぶりにその言葉を思い出しました。(笑)
 来年は事業も私もどうなっているかまだ分かりませんが、またこうした経験をさせて頂ける機会があった際には、今回の学びをたくさん生かしていきたいです!

おわり

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