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ダメ人間日記

高専を中退して就職してから気がつけば5年が経っていた。高専に在籍していた4年間はとても長く感じていたが、社会に出てからの5年はあっという間だった。

学生の頃のように新年度を迎えたからと言って何かが変わる訳でも無く、ボケーッと漠然とした日々を送っていたが故に1年1年が瞬く間に過ぎていく。

このまま何も変わらない日々を適当に過ごしてていいものかと突然不安に駆られることが最近よくある。
しかし自分に明確な夢や目標みたいなものが無い。
そして今の自分に何ができるのか?世間は自分に何を求めているのか?そもそも必要とされてないのでは?などと考え始めるとキリがない。
昔ならそんな事がふと頭をよぎっても考えるのがめんどくさくなってどうでも良くなっていたが、20代も後半に差し掛かろうとしてる現実を突きつけられると目を背けてはいけない気がしてきた。

そんな中、推してるアイドルグループが4周年を迎えた。
自分自身は4年のうちの2年半ぐらいしか活動を見ていないが、その間でもグループとしての様々な分岐点に立ち会うことが出来たし、いっぱい感動ももらった。あくまでもオタク側の感想だが着実にグループとして力をつけていってるなと見てて思っている。そこまでの道のりは絶対険しかっただろう。努力や苦労を重ねてるからこそ今日まで走り続けてきたのだと思う。

それに比べて自分はどうだろうか。
思い返すと何かと運とノリで乗り切ってしまった感が否めない。特別何か努力した記憶が無い。
裏を返せば何度かあった人生の分岐点において上手くその時に1番楽な手段を選択することができたのかもしれない。
高専を辞める時だって今働いてる会社が偶然にも中退者向けに求人を出していて自分を拾ってくれた。それ故に就活!!って感じの就活をせずに社会人になってしまった。
そして仕事を辞めたくなって転職を考えた時に自分にはなんの力も無いことに気付かされる。

中学生の頃からめんどくさい事は避けるようになった。勉強も部活も人間関係も。
将来を考えるのも避けてきたし時間の流れという現実から目を背けて今を生きる事に精一杯だった。

しかし祖父が亡くなった辺りから時間には限りがある事、全てに終わりがある事を意識せざる負えなくなった。
自分が好きなアイドルだっていずれかは解散する時がくるし、車だって数年後には今みたいな遊び方ができない世の中になるかもしれない。そして今元気に生きている両親もいずれかは死んでしまうし自分だっていつ死ぬかわからない。

ある意味そういう"現実"から逃げるためにアイドルと車という趣味を持ってる様な物ではあるが、現実は残酷でアイドルは卒業や解散という形で消えていくし車は年々維持費が高くなったりどうでもいい時に壊れたりする。

車でサーキットを走るのが好きでその為に車を改造したりしてるが、出来上がった物に対して自分が満足いくタイムや挙動が出なかった時に普通はセットアップを煮詰めたり走り込んだりするが、それすらも嫌になってしまった時期があった。基本的に頭を使いたくない性がこういう所に出てしまう。

アイドルオタクをしてても主現場のリリースツアーを全通できないとか、推しメンに気の利いた事言えなかったとか変に感情移入してしまってしんどくなってしまった時期もあった。

それらの感情の移り変わりを「自分は飽き性だから…」「モチベーションない」と言い訳する自分にも辛かった。

(…正直この文章を書くの飽きてきた。)

しかしそれらの趣味を取払った自分には何も残らない事に気がつく。
一時的な感情で続けてきた事を辞めてしまうのは自分の為にはならない。

趣味なんて無理して続ける必要も無いし、使命感でやるのも違うと思う。恐らく辞めたくなった時はそんな葛藤もなく自然に消滅するだろう。

親友(だと自分が勝手に思ってる友人)が仕事で色々な不幸が重なり相談を受けた時
「まず何のために働くか考えてみて」
と今思えば偉そうな事を言った記憶がある。
その結果かはわからないが、落ち込んでいた友人は転職して良い流れに乗ってくれた。

ふと自分が吐いたその言葉を自分の趣味に対する思いに照らし合わせてみた。

自分は誰かの為に何かをしている訳ではないし何者でもない。だからこそ永遠には続かない時の中でせめて自分の為に自分の人生を設計していくのが今できることだと思っている。だからせめて趣味ぐらいはやりたい様にやりたい。

去年から今年の頭にかけてモヤモヤしていたことを吹っ切る為にも、2023年の下半期からはオタクも車もバランスよく楽しんでいこうと決めた。

あと親孝行もしなきゃ。。。

将来のことは……



つづかない